運慶展

●今日は

晴れてるなあ。

いいなあ。

ぼー。

・・・(笑)。







●昨日は

決死の覚悟で、上野に行ってきました(笑)。

決死・・・ってのはつまり、混んでるからねえ。

そこはしょうがないと割り切るしかない。

夕方からの美術館。

運慶展を目指しました。

JR上野駅公園口改札から、上野公園に向かいます。

が、時刻が時刻なので、駅に戻ってくる人々のほうがはるかに多い。

それはもう、ラッシュの新宿かよ、見たいな感じ。

人の波をかき分けて、かき分けて、なんとか進みます(笑)。

「ましゅまさ~ん!」

何に驚いたって、そこで出会った『春抱き』仲間のおひとりです。

真正面に、ごく見慣れたお顔。

(;゚Д゚)。。。!?

こちらは3人でしたが、そりゃもうびっくり。

(全員、お茶会の常連メンバーです。)

「なんでここに?」

「ふふふ、もしかしてお会いできるかなと、思っていたんですよ~」

じつは彼女もその日は運慶展に行って、帰宅の途中でした。

東京文化会館の脇あたりで、ちょうど、たまたま、すれ違ったわけです。

いや、でも、あの。

ひしめく人波の真っただ中ですよ。

黄昏時ですよ。

東京文化会館と西洋美術館の間の道は、とても広い。

横一列にもし人が並んだら、10人、15人は歩けるほど。

歩くルートがずれていたら、たとえ(物理的に)すれ違ったとしても、出会えません。

それが、目の前。

すごい偶然ですよね。

「なんとなく、会える気がしてた」

という発言も、考えてみればすごい。

ちょっと立ち話をして、あわただしく行き違いました。

(*´∀`*)



の上野恩賜公園。

いつも思うけど、いつ行っても人がたくさんいるよなあ(笑)。

桜の時期ほどではないにせよ、どこから湧いてくるのかってぐらい人が多い。

赤ちゃんパンダの公開が始まったら、きっと、もっとすごいんだろうなあ。

(((((((;´д`)))))))



樹々は程よく色づいていました。

カエデの紅葉はまだ始まったばかり。

広葉樹はほかにも多くて、なかなかきれいでした。

銀杏は今がさかりで、やわらかな黄金色に輝いていました。

大木が多いので、見栄えがしますね。

公園の敷地内では、いろいろイベントが催されていたようです。

何だかはわかりませんが。

※写真はまだ整理できていないので、後日。



で、国立博物館です。

トーハク、ですね。

ぞろぞろと大勢の人が出てきます。

そしてもちろん、向かう人たちも多い。

入口のチケット売り場は、でも、わりとすいていました。

「ただ今の待ち時間は10分です」

という看板。

おお、すごい!(笑)

やはりレイトナイト入場だと、少しは人が減るようです。

ちなみに>>

この待ち時間というのは、会場である「平成館」の外で入館を待つ、その時間のこと。

展示室自体の混み具合とは、関係ありません。

吹きっさらしの野外ですが、テントが張ってあるので雨が降っても日差しが強くても大丈夫。

この日は寒いといっても夕方の時点で15度ぐらいはあったので、まあ、大したことはない。

それはラッキーでした。



いちおう、これから行くかもしれない方のために書くと、

☆双眼鏡を持っている方は、持参をおすすめ。

☆展示室内は、とてもとても暑いです。

☆展示室内は、めっっっちゃくちゃに混んでいます。

☆展示室内は、思ったよりも広いです。

☆ひとつの仏像を目の前で見るために、前の人たちがどくのと辛抱強く待ちます。

☆つまりとても時間がかかる分、疲れますよ。

ええ、まあ。

人気の美術展などでは、いつも同じ光景ですね。

ですから、できれば、荷物は1階のコインロッカーに預けたほうがいい。

無料だし。

小さなお財布ポシェットぐらいならともかく、バッグやコートは、

「大丈夫だいじょうぶ、このぐらい平気!」

と思わずに、預けたほうがいいと・・・常に荷物の多いわたしは思います。

(^~^;)

リュックの方はとくに。

展示室内では、リュックを前に抱えるように指示されますから。

体力のある方、いつも軽装の方なら、こんな心配は要らないかもしれませんが(汗)。

実際、おばちゃんはひどく疲れましたので。。。



ちなみにわたしは、荷物をごっそり全部ロッカーに片づけました。

ほぼ手ぶら(持ってたのはチケットだけ)で展示を見たので、それはいい。

それはいいのですが、あはは。

歩数計を兼ねたケータイもロッカーに閉じ込めたので、どれだけ歩いたか不明です(笑)。

展示の後、ミュージアムショップでお財布がないのに気づきました(汗)。

・・・バカじゃん。

いさぎよく全部、預けすぎましたね。

※お財布をいったん取りに行って、それからショップに戻ることは可能です。

(わたしが疲れすぎていて、それをする気力がなかっただけ。)



で、さて。

肝心の運慶展のことを、書かねば。

書かねば・・・と思うけど、うむむ。

あの重厚な世界観を、どう言葉にすればいいのか。

圧巻でした。

すごかった。

「疲れた」理由のひとつは、仏さまたちと向き合い、思索するからです。

うーん。

何をどう書いても、うすっぺらい感想になっちゃうなあ。

少し、考えさせてください。

ひとつだけ言えることは、



百 聞 は 一 見 に 如 か ず。



でしょうか。

今の世の中、「百聞」にはウェブや本や雑誌で見た、紹介動画を見た・・・なども含まれます。

運慶仏の画像も、その解説も。

ネットを検索すればいくらでも出てきます。

情報、知識はいくらでも手に入る。

でも、それでも。

いや、だからこそ、かなあ。

じっさいに、実物を目にする機会は貴重なんだと思います。



だって、全然ちがいます。

リアルに触れる(さわれるという意味じゃないよ)仏像は、まるで印象がちがいました。

生きているような、息づかいが聞こえてくるような姿。

意外ななまめかしさ。

存在感。

訴えかけてくる何かがあって、そこにコミュニケーションが発生する。

(という錯覚に陥る)。

あたりまえかもしれませんが、どれほど精細なデジタル画像でも、あの空気感は再現できません。

写真ではただ怒っているように見えたものが、リアルで見ると、はるかに複雑な表情をしている。

思ったよりも優しい顔をしている。

首をほんのわずかにかしげているといったことに、対峙してはじめて気づく。

思ってたよりも大きかったり、小さかったり。

それだけでも、印象は変わる。

画像では仏像の傷みや塗装の剥げが目立ったものが、実際には気にならなかったりする。

たくさん、たくさん発見しました。



ふう。

そんなわけで、とても面白かったです。

また行きたい。

もう一度、見たい。

今はそう思っています。







●では、

またね。。。

【12/11/2017 15:09】 アート | Comments (1)

にわかだっていいじゃない

●えっと・・・

ご心配をおかけしてすみません。

それから、いつもたくさんの拍手やコメントをありがとうございます。

さまざまな愚痴をいってますが、なんだかんだ、生きてます(笑)。

健康診断の結果はこわいけど、まあ、なんとかなる。

・・・と勝手に思っています。

ヾ(´▽`;)ゝ



某様>>

ええ、わかります。

どういうわけか、爪でガリっと・・・やわい肌をひっかいちゃったり、なんでだろう。

変なところに指が行っちゃったり。

たまに、無造作に、するっと思いがけないことをしちゃう。

やらかしってやつです。

やらんでもいいことをやってしまう。

「ばっっっかじゃねえの!?」

と、自分に悪態をついてしまう。

こういうのも老化っていうの???(笑)

あんまりじゃない??

(((((((;´д`)))))))

関係ないけど、今日はわたし、半額になってたパックのお寿司を買って帰宅しました。

(//∇//)

先に洗濯をするから、その間はいちおう・・・と。

お寿司を冷蔵庫に入れようとした、その瞬間。

ぽろっと、お寿司を容器ごと取り落としましたとも、ええ。

(;゚Д゚)。。。

みごとに、裏返し。

きれいに並んでいたお寿司たちは当然、ぐちゃっと(汗)。

(;゚Д゚)。。。

なんなんだよ、もう!

とひとり、吠えてみる。

あぐぐ。



某様2>>

ええ、はい、そうです。

大谷くん、行ってしまいます。

まだ日本にいるのに、すでに翔平ロスが半端ない。

応援はするといいつつ、お通夜モードです。

まーくんがNYに行ったときとは、まるで気持ちがちがいます(笑)。

そして、そうそう。

完全に妄想込みで、栗山監督がついて行かないかなあ、と思ってしまう(笑)。

(´∀`σ)σ

くふ。

あのふたりが離ればなれって、ちょっと想像がつかないから(笑)。

栗さん、大丈夫かなあ。

大谷くんはイケズで飄々としてるから、「別に」って言いそうですが。

(´∀`σ)σ

ええ、単に、腐女子のくだらない妄想ですけどね。







●最近のわたしは

こんな冊子でゆるくお勉強中です(笑)。



171109_214737sss.jpg



雑誌「サライ」の付録の、運慶の仏像カタログ。

週刊誌サイズの冊子ですが、オールカラーで解説つき。

精細な写真のうつくしさは、デジタル撮影ならではって気がします。

で、これをしげしげと見つめる(笑)。

毎日、少しずつ読む(読み直す)。

何度も繰り返してるうちに、少しは頭の中に入るかな、という気持ちで。

(* ̄¬ ̄*;)

もっとも、わたしは 「仏像ガール」 ではないし。

仏教に特別な思い入れがあるわけでもない。

(仏教の歴史などを知るのは好きですが、帰依する・・・感じはないなあ。)

でも、運慶はおもしろいね。

調べれば調べるほど興味がわいて、リアルに会ってみたくなります。











●では、

あまりに眠いので、このへんで。

またね。。。


【10/11/2017 00:10】 アート | Comments (0)

秋のリスト

●涼しい・・・

ふう。

雨がなければ、もっといいなー。







●秋のイベント

気になるもの、まとめ。



国立劇場の歌舞伎(孝夫ちゃん)

うひひ♪



山種美術館の上村松園展

美人画の極北。



「怖い絵」展

この本、そういえば流行ったよなあ。



サントリー美術館 狩野元信展

狩野派、じっくり見たい。



日本の家 1945年以降の建築と暮らし

めちゃくちゃに面白そう。



EDO TOKYO NIPPON アートフェス 2017

よくわからないけど、ワクワクするので(笑)。



いちばんの目玉はもちろん、これですけどね。

運慶

しまった。

前売りチケットを買うつもりが、完全に忘れてました・・・(汗)。



横浜トリエンナーレは、先日行ってきました。

そのうち記事を書けるといいな。







●では、

眠いです。

おやすみなさい。。。


【28/09/2017 23:25】 アート | Comments (0)

北斎の天才

●たくさんの

拍手やコメント、お便りなどありがとうございます。

なかなかすべてにお返事できておらず、本当に申し訳ない。

もちろんすべて拝見しています。

本当に、本当に感謝。



鳥取の地震。

いまだにずいぶん揺れているようです。

寒いだろうし、怖いだろうし、先行きが見えないのは何より不安でしょう。

天災の場合は防ぎようがないし、被害は運・不運による部分もある。

精神的な疲弊はいかばかりかと思います。

避難所のニュースなどを見るたびに、トイレやお風呂は大丈夫なんだろうか、とか。

女性は(いや、女性だけじゃないけど)ちゃんと髪を洗えているんだろうか、とか。

生理用品や赤ちゃんのおむつは十分あるのだろうか、とか。

そんなことばかりが気になってしまいます。

予報では、これから雨が降るらしいですね。

家が倒壊していても、いなくても、屋根瓦が落ちていても。

あとは商業や農業のためにも。

被害を拡大させないためにブルーシートは必須だろうし、それも心配の種ですよね。

(足りるかどうかとか、風で飛ばないかとか。)

早く、いろいろと落ち着きますように。







●これは

個人的には、とても興奮しました。

すごいことだと思う。

葛飾北斎の新たな絵画か オランダの博物館が所蔵

北斎の肉筆画と判明 「作者不明」水彩画風の6枚 [長崎県]

北斎の肉筆!

というだけでも凄いことですが、西洋画ですよ。

正確にいうと、西洋絵画の手法を用いて書かれた江戸の情景、か。

葛飾北斎は天才だ。

っていうのは、何を今さらな発言ですが、でもね。

西洋絵画の特徴である、奥行きを表現するための遠近法。

より写実的な画法。

そういう技術にはじめて遭遇し、さらっと身につけて披露してみせたのだとしたら、ホントにすごすぎる。

(というか、西洋風の画法を知っていたからこそ、彼の浮世絵はあんなに特徴的なのかも。)

このニュースクリップでちょっと見られるだけですが、なんなの?

パッと見てわたしが思わず連想したのは、誰あろうフェルメールでした。

「デルフトの眺望」とか、そういうの。

(昔フェルメールおたくだったので、かつてハーグのマウリッツハイス美術館まで行きましたよ。)

中には日本画の雰囲気を残したものもあるけど、全然そうじゃないのもある印象です。

なんせ専門の研究家ですら、西洋人が描いたと思ってたらしいから。

すごく見たい。

なんとか、実物を見られないものかしら。

オランダまで行くのは少々遠いので、日本で 「里帰り」 展示をやってくれないかなあ。

どこかのギャラリーがさっそく企画してるような気がするけど、どうでしょう。

ひそかに期待しています。



おまけ>>

「北斎展」でぐぐると、こんなのがヒットしました。

八戸美術館の北斎展

作品リストには洋風画ってのも何点か。

※今回、話題になったのとは別の作品です。

そうか、ほかにもあるのか・・・!

それもちゃんと、署名入りの絵が。

これはうかつでした。

探して見に行く、という楽しみができたような気がします。

(青森はちょっと遠いけど、オランダほどじゃないやね。)







●では、

またね。。。


【22/10/2016 22:35】 アート | Comments (0)

Christmas Eve 2015

●なんかもう

イヴかあ。

早すぎ。

時の流れについていけない・・・(笑)。



choju-24dec2015bss.jpg



外は今のところ、荒れ模様です。

あまりひどい天気になりませんように。



追記>>

Google先生のクリスマス恒例、サンタ・トラッカーはこちら。

https://santatracker.google.com/

変なゲームがいろいろ。

かわいいのもある。

基本スマホ対応みたいなので、PC派のわたしはちょっとだけ疎外感(笑)。

まあ、いいけどね・・・!








●では、

またね。。。


【24/12/2015 08:34】 アート | Comments (0)

今さらですが、春画展に行ったので その2

●ひい

寒いですねえ。

ホントにもう。

(^~^;)







●昨日の

続きです。



DSCF1446ssss.jpg



永青文庫で開催中の 『春画展』 レポ。

※12月23日まで。

公式サイト>>  http://www.eiseibunko.com/shunga/



スタート地点はここです。

目白駅。

池袋のとなりの駅なのに、漂うのどかな郊外感・・・(笑)。

いや、目白。

むろん都心ですし、すごくいいところなんですけどね。

文京区といえば、なんといっても学習院。

それから椿山荘と、鳩山会館

わたしのイメージはそんな感じだなあ。




DSCF1353ssss.jpg



日曜日の朝9時に、目白で待ち合わせ。

気合が入りすぎていたせいか、15分はやく着きました。

普段なら昼まで寝てるのに、謎のやる気(笑)。

さっむーい朝でした。

おつき合いくださった某さまにも、心から感謝。




DSCF1359ssss.jpg



目白台三丁目のバス停で降りて、さっさと永青文庫へ。

※アクセスに関しては昨日のブログをご参照ください。

徒歩でほんの数分です。

このあたりはいかにも、という感じのお屋敷町。

閑静な住宅街です。

朝の太陽に映えるモミジがきれいでした。



なお>>

このあたり一帯は、元は細川家の下屋敷(しもやしき)の敷地だったそうです。

春画展の入場を待つ間に、永青文庫の職員が説明をしてくれました。)

※永青文庫はそもそも、細川家所有の美術品や史料を収蔵する美術館です。

こんだけ広くて、下屋敷。

「ってことはつまり、上屋敷(かみやしき)や中屋敷(なかやしき)もあったわけで・・・(汗)」

ひょええ。

大名家ってすごい。

いや、これは肥後熊本藩細川家がすごい、というべきか。

(現在の当主はご存知、元首相の細川護熙氏。細川幽斎から数えて18代目だそうな。)

あとになって、調べてみました。

熊本藩細川家の江戸藩邸の場所。

上屋敷があったのは、現在の丸の内。

丸の内OAZOの建ってるあたり。

さすが江戸城に近いですね。

中屋敷があった場所は、今でいうと港区高輪。

旧高松宮邸や東宮御所のあるあたり、ですって。

しゅごい。

今でいう超一等地ばっかりですね。




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永青文庫に到着したのは、開場時間の9時半よりも10分~15分ほど前。

すでに数十人、門扉の外に並んでいました。

男女よりどり、みんななごやかな雰囲気。

この、なんというか、雰囲気ってありますよね。

どういったらいいのかな。

同好の志の醸し出すオーラというか、存在感。

それをひしひし感じました(笑)。

目白の駅で人待ちの間に、中年女性のグループを幾つか見かけました。

同じような背格好の人たちはバスの中にもいたし、同じ停留所で降りた人たちも数人あった。

それがね、なんというか、見ただけでわかるんだ(笑)。

ああ、この人たちもたぶん春画展に行くんだろうなって。

オタクっぽいとか、スケベっぽいとか、そういう意味じゃないですよ。

断じてちがう(笑)。

コミケに向かう無言の人の群れの中に多い、男性オタクほど “いかにも” でもない。

一見ごくごくフツーの、ちょっと身ぎれいなお姉さん/おばさん。

服装もお化粧も、とりたてて目立つところがあるわけじゃない。

でも、わかるんだなあ。

春抱き』がご縁でリアルにお会いしたお仲間たち、今まできっと数十人以上。

もしかしたら、そろそろ3ケタに届くかもしれない。

その彼女たち、つまり自分をも含めた母集団ですが、大雑把に同じ雰囲気なのです。

不思議といえば不思議、かな・・・?

どこか似てる。

というよりも、同じものに反応する特殊なレーダーを積んでいる者同士、かな。

おもしろいですよね。

そのせいか、ものすごく気分が楽でした。

なんてことない、ホームグラウンドみたいなもの(笑)。

わはは(汗)。




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9時半の開場と同時に、列が少しずつ動きました。

砂利道を進んで、永青文庫の敷地内へ。

朝のやわらかな白い日差しがね、斜め上から差しこんで来るでしょう?

背の高い木々の合間から。

それが庭の樹木を照らすのです。

スポットライトみたいに、名残りの紅葉を輝かせる。

それはそれは美しくて、寒さにしびれそうになりながら、写真を撮り続けました。

外で並ぶのはキツイけど、光の紅葉の共演はごちそうでした。




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DSCF1398saaa.jpg



ちなみに、この展示会の垂れ幕。

「春画」と毛筆で書かれているのですが、これは細川護熙氏の揮毫(きごう)です。

ものすごくいい字だと思う。

しかし、「揮毫」ってあんまり使わない言葉だね・・・(笑)。




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ところで、この建物。

昭和の初め頃、旧細川侯爵家の事務所として建築されたそうです。

外観の写真しか撮れませんが、なるほどレトロ。

どこか大正ロマンっぽい雰囲気でした。

オリジナルのガラス窓もいくつか残っているそうです。

ちょっと軽井沢の旧三笠ホテルとか、そういう雰囲気の内観。

殿様が住むわけじゃなくて、あくまで事務所ですから、そこは質素ですけどね。







さて、玄関の前で列をつくって並ぶこと、だいだい10~20分くらい。

(晴れてたとはいえ日陰で寒かったので、防寒対策は必須です。)

順番に誘導されて、しずしずと建物に入りました。

あたりまえですが、ここから先は撮影禁止。

スマホの着信音を鳴らしてるアホもいたけど、電話ももちろんダメです。

※チケットを持っていてもいなくても、列は同じです。

※身分証の確認はさすがになかった(笑)。

(18歳未満に見えるかもしれない、とおごっていたわけではない。よ。)


コインロッカーやトイレなど、ひととおり揃っているらしい。

幸い職員はたくさんいるので、必要なら聞いてみてね。


ギシギシきしむ木製の階段をのぼって、まずは4階で行きます。

最初はふつうの板張り。

途中から緋毛氈が敷いてありました。

「あは、この感じって・・・」

かつての歌舞伎座で、4階の幕見席まで延々と階段を上らされたときと似てる・・・(笑)。

階段の幅はもちろん、劇場みたいに広くないけど。

なんかなつかしい。

・・・ふう。

汗をかきつつ、最初の展示室に到着。


今回の春画展では、

①第一展示室(4階)に、肉筆の春画。

②第二展示室(3階)に、版画の春画。

③第三展示室(2階)には、豆版や細川家所蔵の春画コレクション。

という展示構成になっています。

展示スペースはさして大きくはない。

その意味では、全部じっくり見てもそこまで疲れない・・・って、いいたいところだけど。

たしかに、歩く距離でいえば大したことない。

でも、とにかく疲れました(笑)。

途中で足が棒になるかと思ったぐらい、へとへとになったわ(笑)。

たぶんね、かなーり熱心に見たからだと思う。

展示品ひとつひとつは、あまり大きくないわけです。

巻き物にせよ、版画にせよ、サイズは限られている。

ぎっしり詰まった人の群れがスローに、超スローに進んでいく。

それを、ただひたすら待つ。

自分がその展示品の真ん前、最前列に来るまで待つ。

その繰り返し。

根性を入れて、というか気長に待たないと、何も見られません(笑)。


肉筆の春画。

これがもうね、すさまじいクオリティなのです。

圧倒的な美しさ。

かなり古いものから、近世までいろいろ。

(ちなみに春画の歴史は、はるか平安時代までさかのぼるらしいよ。日本スゴイ。)

なにしろ、描いてる人たちが超一流の絵師ばかり。

鳥居清信、歌川国貞、丸山応挙、狩野派、菱川派。

絵師不詳も多い。

素人目にもわかるほど、保存状態がいい。

上等な紙や布、上等な絵具。

表装も豪華絢爛。

金箔や銀箔がほどこされているものも珍しくなく、とにかくお金がかかっています。

春画が上流(貴族や武家)階級のものであったこと。

長いこと大事に、だいじにされ続けてきたであろうこと。

名のある絵師が注文を受けて、気合を入れて描きあげた傑作であること。

その事実に、まず打たれます。


優美な色合いの美しいこと。

着物の模様から織りから、背景の建物の様子、それこそ畳やすだれの目ひとつひとつ。

実に丁寧に、あますところなく描写されているのがすごい。


で、やることやってる(笑)。

そりゃもう、モロに。

過度のデフォルメ。

夢想や理想も入ってるんだろうけど、まぐなむ様は軒並みフランスパンのサイズ(笑)。

「・・・うっそお・・・」

んなわけあるかい。


男女関係は、おもしろいほど対等に見えました。

男がコナをかけてるのに、そっけない女性の姿。

いやですよ、なんて風情であっちを向いているのに、下半身は男のほうを向いてたりね(笑)。

しれっと何か他のことをしてるふりで、手がこちょこちょ。

ささっと、着物のあわせにしっかり侵入していたり。

スケベ坊主が大奥に忍び込んだら、逆に女性陣に襲われちゃった!

みたいな絵もありました。

男ひとりを奪い合うたくさんの女性ってパターン、わりと多め。

(これも男性のファンタジーなシチュだから?)

三人以上が同衾してる、いわゆる3Pもいっぱい。

覗きはほぼ、アートの世界。

のぞき構図はかなり頻繁に登場します。

あきらかに女が主導権を握ってると、わかるものも多い。

ユーモアや、遊び心が見えるのも多い。

実におおらかに、大胆に、恥ずかしがることもなくやってます(笑)。

すばらしい(笑)。


かと思うと、超らぶらぶもありました。

所かまわずキスしてる、いちゃいちゃ。

そう、思ったよりも接吻は多かったなあ。

これは嬉しい発見でした。

(頬に女性の口紅、つまりキスマークをつけた男性もいたよ。)

ことの最中、しっかり指と指をからめている男女。

えぐい性描写とは裏腹に、この「手はしっかり」が乙女なのよ。

恋愛してるじゃん!

って感じで、ちょっとほっとする。

正常位でひしと、下から思いっきり抱きついている女性。

これは岩城さん・・・もとい、秋月さんに見えました。

おまえを俺にくれ、の彼。

のけ反った顔は上気していて、恍惚の表情。

目はほとんど閉じている。

そこに覆いかぶさる男も、ものすごーく気持ちよさそう。

(もちろん春画ですので、アレはもろにがっつり奥まで、です。はは。)


日本画の人物は、みんな引き目かぎ鼻で顔が同じ、と思ってますか・・・?

とんでもない。

おへちゃもいれば、見るに堪えないブサイクもいました。

老若男女、なんでもござれ。

その一方で、美男美女もいました。

貴重品です。

絶対この男、自分がイケメンって知ってるよね。

そう思わせる余裕の表情のお兄さん、とかね(笑)。


古い肉筆の春画はね、詞書(ことばがき)があるの。

登場人物の紹介や状況の説明がある。

場所をあらわす背景もしっかり描き込まれている。

それが、時代が下るほどになくなっていくのだそうです。

わお(笑)。

どんどん絵柄がデフォルメされていく。

詞書は少なくなり、やがて消え、背景の草花すらやがて不要となる。

ただひたすら、半裸の男女がからみあう。

なんかね、BLマンガ(というかエロ漫画)の変遷と同じだなあ、と思ったわ。

言い訳がどんどん減って、ただヤる。

どんどん絵が洗練され、どんどん表現が過激になる。

どんどんリアリティを離れ、あり得ない設定でのえっちに発展する。

・・・どこかで聞いた話だ、と思ったもんだ(笑)。


版画の春画。

菱川師宣、鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川国芳。

オールスターキャスト、という感じですね(笑)。

有名なのがいっぱいでした。

わたしが気に入った作品は、月岡雪鼎、勝川春英、歌川国安、溪斎英泉など。

いいですか?

二次創作/パロディ、いっぱいあるんですよ。

源氏物語の主人公、光源氏を今(=江戸時代)に蘇らせたもの。

伊勢物語の「裏」本。

(表=ご存知、在原業平の物語。その男女関係部分のみを、グラフィックに描いている。)

義経がどうの、ってのもあったらしい。

(「義経千本桜」をパロって「義経専犯枕」とか、おやじギャグも真っ青。)

人気の歌舞伎役者同士をからませた、今でいうナマモノやおい本。

それに近いのが、歌舞伎の台本をマンガ化したもの。

ある意味、王道の二次創作ですね。

人外の生き物と交わる、禁断の獣○ものもありました。

かの有名な北斎の「蛸」も、その一種でしょう。

大蛸と小蛸がくねくねと海女を襲う、例のアレ。

これはひょっとすると、(男性向けエロ漫画に多い)触手モノの走りかもしれない。

都合よく、男がミニチュアサイズになって世間のえろを見て歩くもの。

こっちは、いわば透明人間モノの先駆者かも?(笑)

(現代のエロ漫画には、都合よく女性には姿が見えない状態でイタズラをする、的なのも定番ですよね。)

ああ、そういえば。

人外じゃないけど、ガイジンものもあったな。

よく描いたよなあ、と思います。

ついでにいうと、幽霊モノも。

この世の者ならざるものと交わる、あるいは襲われる。

(日本の文学にはときおり見られるテーマですね。)

男女の妄執。

これは非常に出来がよくて、今でも脳裏にこびりついています。


版画は、雄弁です。

地の文があり、台詞があり、ちゃんと擬音まである。

コマ割りもあり、引きのコマ、主人公アップのコマなんてのもある。

※しつこいですが、春画ですのでやることはやってます。派手に。

「なんだか・・・」

そう。

現代のわたしたちが知ってるエロ漫画のルーツは、みんなここにある。

今の世の中にしかないと思ってたけど、それは間違いでした。

人間の頭の程度って、江戸時代からあんまり変わってないんだなあ(笑)。

昔の人が好きだったアレコレは、今の我々も好きなのね。

まったく新しいアイディアなんか、現代人に思いつく余地はないのかも。

えろくてナンセンスで、ときに辛辣で、だけど決してユーモアを失わない春画。

一貫して、えっちを肯定してるのが凄い。

それもそのはず。

今とは倫理というか、道徳というか、えっちに対する感覚が違いますよね。

決して、昔はモラルが低かったとか言いたいわけじゃありません。

その反対。

幕府による規制はあったかもしれないけど、庶民の感覚として罪悪感があったのか・・・?

その辺、ずいぶんちがうと思います。


豆版。

これは生まれて初めて目にしました。

9センチ×13センチのちいさな世界。

携帯に便利なミニサイズの紙面に、超絶技巧のフルカラー版画。

何十回、重ね刷りをしてるんでしょう。

とにかく細密画みたいで、めちゃくちゃに細かくて美しい。

エッチングみたいに、画面に凹凸があるものもあるのよね。

まじわる男女の身体が立体的に、盛り上がっているように見える。

どういうことなんだ、あれ。

目を凝らして見るのは大変ですが、その価値は十分にあります。

髪の毛、一本一本かいてあるよ。

おくれ毛がほろり、とか。

着物の合わせからちょっとだけ覗く女性の乳○とか。

そんなのまで、こまやかに描かれている。

鳥肌もののクオリティです。

それにしても、ルーペが欲しかったなあ(笑)。







というわけで、さて。

これでも、ざっと大まかな感想のつもりです(汗)。

実に豊潤な時間でした。

これはたしかに、一級の美術品だわ。

ここにある作品を「わいせつ物」だと思う人がいたら、そっちのほうがオカシイ。

だってエロいかえろくないかで言ったら、えろくはないもの(笑)。

少なくとも現代人の目には、エロには見えないと思います。

(いわゆるオカズにならない、という意味。)

そういう次元じゃない、と思う。

まあ、たしかに、生牡蠣とフランスパンが大量発生してたけどね・・・(汗)。

「ぱ・・・秋のパン祭り(爆)」

失礼しました。







●というわけで、

では、またね。。。


【22/12/2015 03:58】 アート | Comments (0)

今さらですが、春画展に行ったので その1

●さて

とりあえず、ひと言だけ。

※もうちょっと詳しいレポはのちほど。

(そんなもののニーズがあれば、ですが。)



DSCF1441dddd.jpg



当初から騒いでいたわりには、ずいぶん時間が経っています。

クリスマス直前となっては、なんともいえない今さら感もあります。

が、それはまあいい。

ようやく、やっと、春画展に行ってまいりました。



DSCF1446dddd.jpg



12月23日まで。

最後の数日は休館日も返上で、夜も遅くまで開場するそうです。

詳しくは、公式サイトで。

http://www.eiseibunko.com/shunga/



DSCF1398ssss.jpg



簡潔にいうと、

「行け!」

ということです(笑)。

百聞は一見に如かず。

これを見なかったら本当にもったいない。

(って、今まで足を運ばなかったくせにエラソーに言う。ごめん。)

すごい。

本当にすごかった。

息を呑むような絢爛豪華な世界。

超絶技巧の(版画の技術のことよ)江戸職人のセンスに脱帽。

素晴らしい、としかいえませんでした。

すげえ。



DSCF1402ssss.jpg



これから行こうという人のために。


①気後れする必要はない。

来場者のおそらく50~65%は女性です。

男性も含め、平均年齢はまあまあ高め。

ざっと見る限り、40代~という感じ。

ものすごく乱暴にいっちゃうと、『春抱き』コアファン世代とほぼかぶる(笑)。

女性ひとり、という方も珍しくない。

そして、みんな一生懸命に絵を見ます。

展示室はうすぐらく、みっしり混み合っている。

(といっても許容範囲の混みぐあいでした。20日の午前。)

周囲を見回して、来場者をチェックしたりひそひそしたりするような時間はない(笑)。

コソコソする人もいないし、その必要も皆無です。


②アクセスは目白駅から。

改札を出て、まっすぐ目の前の道路を渡って、すぐ左手。

(ご存知の方も多いと思うけど、目白は改札がひとつしかない。迷う余地がありません。)

「白61」という椿山荘行きのバス。

※前払いだよ。

バスはかなり頻繁に来るので、時刻表を調べる必要もたぶんない。

目白台三丁目のバス停で下車。

(こちらのほうが、椿山荘前で下車するよりも若干ちかい。)

そこから歩いてほんの3分~5分です。

平地をちょっと歩くだけなので、これがいちばん快適な行きかた。

らくちんです。

江戸川橋などから歩く・・・こともできるけど、すっごく大変だよ。

めちゃくちゃ急な上り坂、あるいは階段に、絶望的な気分になるかもしれない(汗)。

健脚で、そういうのが気にならない人ならいい。

でもそうでないとしたら、こっちのルートは避けたほうが無難です。

というのも、永青文庫。

展示室じたいは大きくないけど、まっとうに春画をひとつひとつ見ていると、とても時間がかかります。

混み具合も加味すると、おそらく2時間ぐらいは立ちっぱなし。

途中でわたし、しんどかった・・・(汗)。

肝心の春画を前にして疲れてしまったらもったいない、でしょう?

(それとも、体力のないわたしの問題ってだけ???)

体力温存のためにも(笑)、バス利用のほうがいい気がします。


③しゅんがは

目をじっとこらして、じっくり味わうのをおすすめします。

(って、えらそうにごめんなさい。)

あまり大きくないから、丁寧にじっと。

ひとつひとつの細かい部分を吟味する感じで。

最初はね、モロ出しのアレやコレに、目が行っちゃうかもしれない。

そっちはえろいというより、むしろグロい感じなんだけどさ(笑)。

でも、すぐに慣れます(笑)。

着物の色合いや模様。

布地のよれたり、折れたり、しわくちゃになったりする様子。

肌の色合い。

男性の、女性の表情。

唇。

視線のゆく先。

手のうごきや、足の行方。

洒脱な構図や、色彩の完全なハーモニー。

爆発する(えろ)想像力。

春抱き』のさ、コマひとつずつ、隅から隅まで舐めるように見るじゃない?

あれと同じ感じで(笑)。

らぶらぶカップルもいれば、冷めた男女関係もある。

ユーモラスな絵も多い。

見慣れてくると、一見どっか無表情に見える登場人物に、ゆたかな感情があることに気づく。

なかなか奥が深い。

驚きと発見の連続でした。


今さら、だよなあ。

あと3日しかない。

もっと早く行けばよかった。

うぐぐ。


なお>>

春画展に関しては、先にご覧になった方々の感想をいくつもいただきました。

行きかたに関するアドバイスもしかり。

Hさま、Tさま、Sさま、Mさま。

その他、無記名コメントのみなさま。

本当にありがとうございました。







●というわけで、

では、またね。。。


【21/12/2015 04:26】 アート | Comments (0)
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プロフィール

藤乃めい

Author:藤乃めい
ロンドン在住の自称☆ヘタレ甘々ほもえろ字書き(兼エッセイ&レビュー書き)。別名=ましゅまろんどん。

2008年秋より、出向で六本木に島流し中。

純愛☆官能大河ドラマ『春を抱いていた』をこよなく、果てしなく愛してます(笑)。岩城さん至上主義。寝ても醒めても岩城京介氏のことしか考えられず、日常生活に支障が出ることもしばしば(爆)。・・・いや、マジで。

常に人生破綻の危機に怯えつつ、今日も愛の溢れる純文学☆ほもえろ道の探求に精進してます(笑)。

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