ノックの音が

●みなさまが

初めて読んだ「大人の本」は、なんですか?

この場合の大人の本って、わたしの頭の中では、文庫本のことです(笑)。(いや、だから、えっち描写のある本とかじゃなくて・・・!)

いつだったのか、具体的には覚えてないんですが。でも、たぶん小学生の高学年か、中学生のはじめだったと思います。最初に手にした文庫本は、星新一だったんじゃないかなあ。

ノックの音が ノックの音が
星 新一 (1972/08)
講談社

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声の網 声の網
星 新一 (2006/01/25)
角川書店

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このあたりの本は、何度も何度も、繰り返し読みました。いや、間違いなく、わたしが手にしたのは、こんなカワイイ表紙じゃなかった(「声の網」のほう)と思いますけど・・・(笑)。

今になって考えると、たしかに星さんのショートショートは読みやすかった。近未来SFなんだけど、それがひどくリアルで、なのに夢の中みたいで。(コドモだったので逆に、SF的世界観に抵抗がなかったものと思われます。結局わたしは、SF好きにはなりませんでしたけどね。)

乾いた、飄々とした文体で、どんなおそろしいことでも残酷なことでも、さらりと書いてしまう。あっさりしすぎて、もう、「ええ~!? そ、それでいいの!? そんな結末アリ??」・・・と思わせるんだよね(笑)。

・・・そんな懐かしいことを思い出したのは、このレビューを読んだからです。

http://book.asahi.com/review/TKY200704030205.html

星新一 一〇〇一話をつくった人 星新一 一〇〇一話をつくった人
最相 葉月 (2007/03)
新潮社

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いや、たしかに当時、星新一ファンのほかに、周囲には阿部公房派、それに小松左京や筒井康隆のファンがいたものです。なつかしい・・・っていうか、時代を反映してるよなあ(笑)。個人的には、わたしは「しいて言えば星新一が好き」という程度で、ものすごくファンだった、という自覚はありませんけど。

それにしても、星新一さんを「人間が書けていない」と批判した批評家がいるってのは、爆笑ものですね(笑)。

そりゃあ、描けてないですとも。彼は、人間臭さ、日常生活のリアリティみたいなものから、もっともかけ離れた、ふわふわした悪夢みたいなパラレルワールドを描いてるんだもの。人間らしさを描くのが、目的じゃないもの。

そういう批判があったってこと自体、彼の存在意義がいかに理解されていなかったのか、想像できる気がします。


●っていうか!

星新一って、森鴎外とご親戚だったんですね~。意外というか、びっくりです。ってことはBL・・・いや、その手のお耽美小説の先駆者、森茉莉とも血が繋がってるってことかな?

※ちなみに、どうでもいいことですが、わたしは森鴎外ファンではありません(笑)。かつて「舞姫」を読んで(教科書じゃなくてちゃんと最後まで読んだんですが)、ものすごく反発を感じてしまったので、あはは(爆)。

【07/04/2007 10:35】 書籍・マンガ | Comments (0)
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プロフィール

藤乃めい

Author:藤乃めい
ロンドン在住の自称☆ヘタレ甘々ほもえろ字書き(兼エッセイ&レビュー書き)。別名=ましゅまろんどん。

2008年秋より、出向で六本木に島流し中。

純愛☆官能大河ドラマ『春を抱いていた』をこよなく、果てしなく愛してます(笑)。岩城さん至上主義。寝ても醒めても岩城京介氏のことしか考えられず、日常生活に支障が出ることもしばしば(爆)。・・・いや、マジで。

常に人生破綻の危機に怯えつつ、今日も愛の溢れる純文学☆ほもえろ道の探求に精進してます(笑)。

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