●先に限界が来たのは
3歳児のほうでした。。。
両親がいなくても精一杯がんばって、彼なりに寂しいのを我慢して、お兄ちゃんだから泣かないって気を張っていたのでしょうが、とうとう真夜中には泣き出しました。
「おかあさんのとこ、いく~」
朝も早くから再びわんわん泣き出し、こうなるともう、理屈が通用する世界じゃないのですね。まだたったの3歳だもん、あたりまえだよなあ。
お父さんが、彼を残して出かけ、退院予定の赤ちゃんとお母さんを迎えに行くというのを、実はなんとなく、察していたんじゃないかと思います。
「おとうさんといっしょに、いく~」
幼いこどもに、そんな大人同士の話がわかるはずはないのですが、でもなんというか、ほとんど動物的な勘、みたいなものかもしれません。
ともあれ、子煩悩のお父さんには、仮称☆洋介くんの悲しい声がたまらなかったようです。
結局、チャイルドシートをふたつ抱えて、泣き顔の息子の手を引いて出て行きました。
そんなわけで、一晩だけ思いがけず、静かな夜。
自室でのんびりPCに向かっていられるはずなのに、どこかで寂しいと思ってしまうのは、なぜでしょう(苦笑)。
●ひえ~
マジですか、これ。
ボーイズラブ雑誌、R18に 大阪府が「有害図書」指定検索した限りでは、有害図書に指定されたという8雑誌の名前が見当たらないんだけど、どうやらまだ発表されてないらしいですね。
(ネットを徘徊して間接的に得られた情報なので、もし間違っていたらごめんなさい。大阪府のHPを見る限りでは、まだ掲載されてないみたいです。)
公式HPはこちら>>
■「有害図書」に指定された雑誌は、18歳未満の未成年に販売できないのはもちろん、閲覧させることもできなくなるのだそうです。
有害図書は、一般図書とは区別できるように陳列しないといけないらしいので、本屋さんは今までのように、まとめて「BLコーナー」に(有害指定されていないコミックスや雑誌と一緒に)置いておくことはできない、ってことになりますね。
つまりまあ、成人コーナー行き、ってことでしょうか。
なんとなく想像で。。。
経験的にというと変ですが、あの雑誌はヤバいんじゃないかなあ、なんてひそかに思うのはありますが、さてね。実際、どうなるんでしょうね?
●っていうか!
アサヒ・コムの記事のとおり、
「性行為などを掲載するページ数が総ページ数の10分の1、または10ページ以上を占める」
のが、大阪府における有害図書の定義だとすると、よほどの清純ほのぼの系でない限り、かなりの数の「フツーの」BL雑誌が、この定義にあてはまるような気がします。
現在、ほぼBLから足を洗った状態のわたしですが(『春抱き』が強制終了して以来、読むべきものがない!)、そんなわたしですら、危機感を抱いてしまいますね。。。
問題は、この手の規制には、立派な大義名分があること。
大義名分というより、「正義」かも?
立法の趣旨も行政のアクションも、その趣旨は極めてまっとうなものだし、全面的に反対できるようなものじゃないからこそ、悩ましいのだと思います。
はっきり言って、見るに耐えないほどレベルの低い、読んでいて(そんなお下劣な雑誌を読んでいる)自分がイヤになっちゃうような、どうしようもない雑誌もありますので、わからないではないのです(苦笑)。
それこそストーリー性もメッセージ性もアート性もなく、テキトーな展開で、みだりにヒワイな場面を見せることだけを主眼とした(=つまりヤッてるだけの)漫画って、ありますからねえ。
(この点に関しては、わたしが従来から書いているとおり、「BLは女性のためのポルノ」なので当然ですね。)
今のわたしは、正直そんなものには目もくれませんが(笑)、じゃあどうして、そういう低俗なエロ雑誌の存在を知ってるのかというと、そりゃあもちろん、昔は読んでいたからです・・・(爆)。
●でね、
思うのです。
そういう雑誌にも、ちゃんと機能があるんだって。
成長期のホルモンに支配されて、性的好奇心旺盛の、つまりヤラシイことで頭いっぱいの青少年時代って、誰にでもあるわけですよね。
教育委員会のお偉方だって、有害図書指定にかかわる大人だって、かつてはそういう、過激なエロスに興味津々だった・・・はずでは?
特に未成年、たとえば中高生の場合は、より刺激の強いものを求めるのって、ある程度は自然なことじゃないかなあ。(オマエがそうだっただけでしょ、って言われると反論できないけど。)
※犯罪を奨励、助長するような極端に悪質な内容の漫画ならば、既存の法律なり、条例なりでとっくに規制されているはずです。その前提で、思うところを書いてます。
健全な教育を受けたまっとうな考え方の少年、少女なら、いかがわしいマンガに触れたからといって、まちがった価値観を持ったり、ゆがんだ性関係を受け入れるようになる・・・なんてことは、ないと思うのですけど。
そもそもインターネットとケータイが全盛の今、紙媒体のみを有害図書指定して、こどもを無菌状態で育てようとしても、無理だろうなあ、とも思います。
(ネットやケータイサイトで何が起きているか、そこでどれほど未成年が狙われているか、そのほうがよっぽど問題だと思うのですが、こちらに関しては、大人は絶望的に無知であることが多いですよね。)
●特に
BLについてのみ、考えると。
言うまでもなく、大阪府のいう、
『BLは同性愛という性的少数派を扱っており、「誰もが性的感情を刺激されるものではない」などの理由でこれまで対象外だった』
(アサヒ・コムより抜粋)
という説明には、思わず失笑してしまいました。
だってこれ、BLがどういうものか、根本的なところを理解してないってことですよね。
ここでいう「性的少数派」というのは、腐女子のことじゃなくて、おそらく(男性の)ゲイのことだと思いますので・・・(爆)。
主として男性の描き手が、主として男性読者を対象にえっちなマンガを描くとき、その欲望の対象は、まず間違いなく女性ですよね。
(女性の裸さえそこにあればいい、という欲望が高じて、女性同士の同性愛を描くものもあるそうですので、そっちは多少、BLに通じるものがあるのかもしれませんね。わたし自身は、それは異質だと思ってるけど。)
BLはほとんどの場合、描き手も読者もみんな女性。
(これ以上、実際の男性の同性愛者から遠い世界って、めったにないくらいなのにね。)
そしてBLが好きな女性は、その男性しか存在しない世界、女性をいっさい排除した世界に萌え、いわばそこに「性的感情を刺激される」わけなんですが、それ、わかってないのかな(笑)。
っていうか、それすらわからない人たちに、BL雑誌を規制してほしくないなあ。
☆男の子(のマジョリティ)とちがって、女の子はただ単にエロを見れば満足するわけじゃなくて、そこに感情がついていくこと・・・つまり物語、ロマンスがないと盛り上がらない。
☆女性は一般論として、精神的に早熟である。
ことを考えると、今回の規制が禁じてしまうものの中に、18歳未満の腐女子が好きなもの、必要なものが相当数含まれるのは、想像に難くないですね。
あからさまな性表現があるというだけで、その漫画の質にかかわらず、規制されてしまうこと。
ネットやケータイの抜け道はどうするの?
っていうか、ネット通販や、他県で購入したらどうなる?
たぶん有害図書指定を受けて、中高生が買わなくなって、売れなくなる雑誌も増えますよね。
女性じゃなくてもそうかもしれませんが、人目が気になって、エロ本コーナーに並ぶ雑誌を手にとって、澄ました顔でレジに並ぶ勇気はない、という(成人)女性は多いはず!
(まあ、ネットで買えばいいんですけど。)
(っていうか、有害図書指定=大阪府お墨付きのイヤラシサ、ってことで、逆に過激なエロを売り物にするくらい根性のある雑誌があれば、それはそれで見上げた根性かも?)
雑誌によっては廃刊、休刊になるものもあるかもしれないし、むりやり編集方針を変更して、えっちシーンを減らしたりするって・・・あり得るんでしょうか?(笑)
BLと性描写は密接な結びつきがあるので、清純路線に切り替えたところで、
☆読者ががっかりして、どっちにしても雑誌は売れなくなる
☆過激なえっちシーンなしでも上質な、きっちり面白いBLマンガを描ける漫画家は多くないので、実力のない作家がどんどん淘汰される
☆次は、いよいよコミケや同人誌の取り締まりか!?
考えると、だんだんいや~な気持ちになってきたので、この辺で終わりにします(苦笑)。
全然まとまりのない文章で、ごめんなさい。。。