●先日
このブログでご紹介した写真展の記事、見つけました。
女性通して戦後たどる写真展 東京都写真美術館でいくつか、展示されている面白い写真もリンクから見られますので、ご興味のある方はどうぞ。
●もうひとつ
「専業主婦」で人気?「ゲゲゲの女房」「アリエッティ」あはは、そういう切り口もあるのか~(笑)。
人気のドラマ&アニメかもしれませんが、まったくこれっぽっちも興味を示さない人たちもたくさんいますので(ここにもひとり)、あんまり短絡的に昭和ノスタルジアを語られてもなあ。。。
と、意地悪く思いましたが、さて?
専業主婦願望の有無はさておき、シンプルで安定した価値観、というか人生の指針かな、そういうものへの強い憧れがあるんだろう、とは思いました。
一生懸命に勉強していい学校に行って、いい会社に入ったら一生だいたい安泰で、いつか定年を迎えたら安穏とした年金ライフ。
(以上、お父さんバージョン)
そんながんばって働くお父さんの帰るマイホームには、奥さんと子供。そこそこ平凡で、そこそこ幸せ。
・・・たしかに安定した、わかりやすい、文句のつけようのないライフプランですよね。
英語で言えば、キーワードは「foreseeability」と「stability」。
今はさ。。。
いい学校に入っても、いい会社に入れるかどうかわからないし、そもそも「いい会社」ってなんなのさ、って疑問すら湧きますよね(苦笑)。
たとえ「いい会社」に入ったつもりでも、リストラだの合併だの、いろいろあってずっと安心とは思えない。頑張ったらちゃんと見返りがあるのかどうか、それも分からない。
不況で、不安で、不透明。
今は、(理屈では)野心さえあれば女性だって活躍できる世の中ですが、今の若い人たちに専業主婦願望が強いってことは、たぶんがむしゃらに頑張って活躍して、でも未婚で子供のいない生活(とは限らないけど、その可能性は高いよね)よりも、フツーでいいから安定したファミリーを・・・ってことでしょうか。
だいたい、「がむしゃらに頑張る」こと自体、今の世の中、あんまり価値のあることだと思われてないみたいだし(笑)。
※この「フツー」願望も、実は相当に複雑な欲望だと思いますが、それはまあ、ここでは置いておきます。
要するに、なんでもありだからこそ、何をしたらいいのかわからない。
努力しても報われないかもしれないし、そもそもどっち方面に努力すればいいのか、それもわからない。あるいは努力しても、世界経済などの自分ではどうしようもないファクターに足をすくわれ、虚しい思いをするかもしれない。
失敗が怖いから、選べない。
未来が読めないから、立ちすくんでしまう。
一見とても自由でいて、実はなにも指針を与えてもらえない、サポートもない・・・ってことかなあ。
(腰かけ就職とか、適齢期とか、寿退社とか。そういう価値観を制約だと感じるか、具体的で達成しやすい成功のモノサシだと考えるか・・・ってね。)
昭和ノスタルジアって、マニュアル世代にとって、「これさえやればいい」「ここまでやれば成功」というガイドラインが存在する社会への、回帰願望なのかもしれません。
※昭和はそんなに単純な価値観で説明できる時代じゃないと思いますが、今の人たちにはそう見えるのかも。
裏を返せば、この不透明な現代に対する不満が、恐怖が、拒否が表れているんだろうと思います。
昭和のゴースト、手ごわい!(笑)
●こういう記事を
読むと、なんともやりきれなくなりますね。。。
エアコン嫌いのお年寄り…酷暑で熱中症死の危険お年寄りに救急医が警鐘 エアコンを敬遠しないで防ぎ得る死だけに、周囲の人間もさぞ悔しい・・・というか、自分がもっと何かすればよかったのでは、という自責の念に駆られてしまうかも。
「よしずや打ち水で涼をとればしのげた日本の夏は、昔の話!」
って、わたしにとってはあまりに当然すぎて、今さら何をって話ですが、人生の大先輩にいったいどう言ったら、わかってもらえるんでしょうね。
「あなたの考えは甘い。古い」
・・・って、要はそう宣告することだもん。
どう婉曲な表現を選ぼうと、あるいは心配だと口を酸っぱくして言えばいうほど、相手を傷つけたり、不愉快な思いをさせてしまう可能性もあるわけで・・・難しいなあ。
「おばあちゃんはもうトシなんだから、あたしの言う通りにしてよ!」
・・・と、明るくストレートに(そして愛情をもって)言って、それで許されるようなキャラなら幸せですが、誰もができることじゃないしね。
しかし。。。
それにしてもエアコンや扇風機の風が身体に悪いって、どこから来た発想なんでしょう。
ふつうに考えれば、家電というか道具そのものに非はなく、その使い方や温度調整の仕方の問題だと思うんですけど(度がすぎれば具合が悪くのはあたりまえ)、思い込みなのかなあ。
古いモデルで、風向や風量の微調整ができなかったり、おやすみタイマーがなかったりするのかもしれませんね。
(あるいは、仮に最新のものを持っていても、あまりに多機能すぎて扱えなかったり、いろんな機能があることすら知らないのかも。家電って、そもそもおっかなびっくり使っているお年寄りも多いので。)
と、他人事みたいに書いていますが。。。
我が両親だって、一般的にいえば十分にお年寄りです(苦笑)。
本人たちがいくら若く健康なつもりでも、そして実際に言動が「まだまだ現役」であっても、トシはトシだもの。
幸い彼らの場合は、(少々おどけて、ではあるけど)自分たちの身体能力が衰えてきているのを自覚し、ましてこの夏、熱中症で倒れる高齢者のニュースを毎日いやというほど見聞きしているので、かなり意識してはいるのです。
夜でもよく水を飲むし、栄養のあるものを食べて、エアコンも忌避しない、昼間はなるべく外に出ないなど、相当に気を遣ってはいるんですよ。
でも、それでも先日、母は熱中症になりかけました。
二階の寝室(換気はしてるけど、下の階よりもどうしても熱がこもります)に退いてほんの数分で、目眩がし、押さえつけられるようないきなりの頭痛に、さすがに動転したそうです。
幸い、瞬時に父がキッチンにすっ飛んで行って、冷水とアイスノンを用意したのがよかったのか、大事なく済みました。
翌朝の母はけろりとしていて、あれはなんだったんだろう、なんてのんきなことを言ってましたが(汗)。
いや、どう考えてもそれ、熱中症の初期症状でしょう・・・!
何もなかったから良いようなものの、もしもそこで母がちょっとでも我慢をし、「このくらい寝れば治る」なんて思ったとしたら・・・と考えると、心底ぞっとします。
落命とまではいかなくても、救急車で病院に搬送された高齢者のデータになっていたかもしれないわけで、そりゃ、怖くもなりますって。
これはわたしの想像ですが、連日の暑さで夜の眠りも浅く、昼間も全身の細胞が猛暑と戦っているため、小さな疲労が回復せず、積もり積もって身体を衰弱させているんじゃないか、と。
いわば、弱り目に祟り目・・・って、ちょっと違うか(苦笑)。
家にエアコンや扇風機があって、ちゃんと使っていて、こまめに水を飲んでいるにもかかわらず、家の中で熱中症。
「これ以上、どうすれば・・・?」
頭を抱えるってのは、このことです。
日本の夏はおかしいよ、特に今年は。
(でも決してこれが、今年限りの異常現象じゃないのはわかります。たぶんこれからも、こんな夏が繰り返されるんでしょう。)
もはや「熱帯」並みなので、根本的に生活のしかたを見直し、変えていかなくちゃいけないんだろうと思います。
お年寄りには、辛いですよね。。。