●本当に
つい昨日のことのように、覚えていることも。
どこか遠い記憶になっていることも。
両方ありますね。
まだまだ、何もかもこれからなのに。
http://www3.nhk.or.jp/news/2013shinsai/http://www9.nhk.or.jp/311shogen/最初の数日、数か月はさておき。
一年くらいすぎてから、普段のニュースでは、どちらかというと「明るい」話題が少なくない気がします。
もちろん、マスコミの意図的な選択の結果でしょう。
どこのお祭りが復活した、とか。
どこの学校が授業を再開した、だとか。
農業やその他ビジネスが苦境にもめげず、少しずつ復旧している、とか。
それはむろん事実だろうし、喜ばしいことなのは本当です。
でも、ニュースになるのは、それが
「復興・復旧にはほど遠い状況の中で、なんとか再び立ち上がった例外」
だからじゃないのか・・・と、そう思ってしまうときがあります。
少しでも希望の持てる話題を提供して、励まそうという意図もあるのかもしれない。
でも、それがむしろ、
「ああ、そうか。よかった。被災地は立ち直りつつあるんだな」
と(被災者以外の人たちが)ほっとして終わり・・・に繋がらないのか。
そんな風にも考えてしまいます。
たとえば、
「仮設住宅での生活」や「福島第一の今日」。
こういったことは、以前ほど日々のニュースで聞かなくなった。
(わたし自身がこの一年テレビのない生活をしているので、余計にそう思うのかもしれませんが。)
理由はいろいろでしょうけど、おそらく
「(根本的に)変化がないから」
・・・が答えじゃないかと思います。
「高台にどんどん新しい家が建ち、被災者のみなさんが次々と仮設を出て行きます」
と言えるような事実があれば、ニュースになっているでしょう。
(現実には、仮設住宅の入居期間は今ふたたび延長されようとしています。)
「事故原発は安定しており、線量もだいぶ減りました」
と現地からレポートできるものなら、しているはずでしょう。
(現実には、今も周囲は高線量で、敷地内に働く人たちは相当な危険を冒しています。)
だからない、聞かない。
・・・という厳しい現実に、あらためて気づかされます。
もっとも、個人的には、これがすべて「隠蔽」とまでは思っていません。
ネット上では、真偽のほども定かではない、もの凄い陰謀説がいっぱいですけど。
その「すべて」が隠された真実だとは・・・思いたくないですよね。
少なくとも、(政府や東電にとって)都合の悪い話は、今も出て来ますもの。
出てくるも何も、酷いものです。
つい先日も、線量のデータが消されて(上書きされて)残っていないとか。
記録がない、なくなってしまったのが今ごろになってわかるケースが少なくない。
それどころか、震災直後のあの発表、この答弁が実はすべて嘘だった、という話も。
仮設住宅などでDVや虐待が増えているという、悲惨な数字もありました。
「本当に、本当に復興は進んでいるのか・・・?」
全体の道のりの、いったい何パーセント・・・?
お祭りも学校も希望の光には違いないけど、もっと根本的な問題がある。
それこそ、(憲法にもある)「人間らしく生活する権利」が危ういのだから。
解決の糸口は、どこにあるのか。
それを、二周年を機会に問い直さないといけない。
問題が多すぎて、それが複雑に絡み合いすぎて、身動きが取れないこともあるのでしょう。
国が、自治体が何かを決めなければ動かない、という場合もあるでしょう。
地域住民の希望がひとつにまとまらない、というジレンマも多々あると聞いています。
そのハードルは、どうすれば越えられるのか。
どれほど難題でも避けて通れないのなら、やるしかないもの。
立ち直ってニュースになる人よりも、立ち直れずニュースにも登場しない被災者のほうがはるかに多い。
そこに重点を置く復興行政があることを、切に望むばかりです。
●10日は
明るい青空が、午後になって一転しました。
さんざん報道された通りですが、あれはなんでしょう。
黄砂だとか、煙霧だとか。
おそらくPM2.5も花粉も入り混じった、ひどく邪悪な粒子でしょう。
凄まじい風と、黄灰色の不気味な空。
一気に暗くなって、禍々しい雰囲気でした。
どれほど窓を固く閉ざしていても、それでも床がザラザラ。
そして夜。
昼間は20度以上あったのに、急激に冷えてきました。
明日は、最高気温が10度くらいだそうです。
どうなっているの。。。