●おもしろい!
「きんきん」 新たな使われ方が定着「噴飯物」 正確な使用は20%キンキンに冷えたビール。
さくさく動くパソコン。
ざっくりとした数字を出して説明する。
・・・あはは、うんうん。
ごくフツーに使います/聞きますね、全部。
「ほっこり」は個人的に使わないようにしてるけど、女性誌ではしょっちゅう見ます。
NHKの挙げたデータを見る限り、「さくさく」の認知度が低くて驚いたくらい。
IT系で最近知ったのは、「ぬるぬる」・・・かなあ。
(オタク用語かも?)
ぬるぬるって語感があんまり誉め言葉っぽくないけど、どうも良い意味のようです(笑)。
カクカクせず、滑らかによどみなく動くアニメーションとか、そういうニュアンス。
携帯端末のタッチパネルの操作性がらみでも、「ぬるぬる」は見かけますね。
たしかに、年配のひとは知らない(わからない)かも。
一般的な「ぬるぬる」はやはり>>
「女殺油地獄」的な、あるいはカタツムリ的な、あの感じでしょう(笑)。
水をこぼしてもぬるぬるしないけど、洗濯用洗剤をこぼしたらぬるぬるするよね、って。
そのうち、これも意味が変わっていくのかなあ。
●えっと・・・
赤ちゃんの名前ランキング。
いろいろと、面白いですねえ。
このくらいは今ではフツーの範疇で、特別にDQNネームでもないんだと思います。
http://www.meijiyasuda.co.jp/enjoy/ranking/index.htmlこれを見て思うこと。
「我が子には、世界にひとつしかないオンリーワンの名前を!」
と脳内にお花をいっぱいに咲かせた親が、奇想天外な名づけに走る、と言います。
心情的には、もの凄くわかる。
みんな赤ちゃんが嬉しくて舞い上がってしまう、その気持ちにケチはつけられない。
だけど・・・さ?
結局この手のランキングを見ると、わかりますよね。
似たような名前がずらりと並んでる。
人気の響き、人気の漢字。
イマドキの名前。
オリジナルな名前を目指したはずが、結果的に流行に乗ってるだけ・・・なんですよね。
結局、平凡な名前になってしまってる。
※平凡がいけないと言ってるわけじゃないです(後述)。
そこに個性はなく、もっというと知性とセンスも感じられない。
可愛いなあ、と思う名前はもちろん、ありますけどね。
一方で、それは人間につける名前なのか、って疑問を感じちゃう名前も多い。
名づけられたほうは、その名前と一生おつきあいをするのに。
そもそも>>
オンリーワンって大事?(笑)
「今まで、誰もつけなかった名前」
はイコール、
「今まで、その名前をよいと思った親がひとりもいなかった」
というのが、現実なんじゃないかしら。
「ありふれた」「平凡な」名前は、それだけその名前をよいと思うひとが多いってこと。
そこに気づけば、もっと幸せになれるのにね。。。
●陰陽師
さて、感想。
これが案外、困っています(笑)。
なにをどう書いていいのか、自分でもよくわからない。

とりあえず、25日が千秋楽です。
朝から並べば、幕見席のチケットはとれます(笑)。
(そういえば某さまは、午前11時に行ってチケット番号ひとケタ!だったとか。)
それからもうひとつ、海老蔵のFacebook。
「陰陽師」の舞台写真(将門オンリー)が期間限定でアップされてます。
明日には削除されるみたいなので、ご興味のある方はお早めにチェックしてみて。
※アカウントがなくても、写真は閲覧できます。
●なるべく
ストーリーを追いつつ、簡単に感想など。
舞台はまず、暗い夜に大きな赤い月がかかるところから始まります。
歌舞伎独特の「柝(き)」(芝居の始まりを知らせる拍子木)は入らず、すーっと劇場は暗転。
序幕 第一場 都大路>>
とても暗い舞台の上に、ほわりとライトに浮かぶ安倍晴明と源博雅。
とある夜、彼らは百鬼夜行に遭遇します。
おどろおどろしい行列。
大きな蛇、というか龍のような化け物に乗った滝夜叉姫が、すうっと通りすぎます。
妖しげな美貌。
印を結び結界をつくる晴明。
(淡いグリーンのライトが床板に五芒星を浮かび上がらせます。この演出は秀逸。)
息をひそめる博雅。
思わず声を出し、そこから足を踏み出してしまった博雅の従者。
気の毒な彼は魑魅魍魎に捕えられ、その場で食われてしまいます。
やがて鬼たちは去りますが、晴明は空に不吉な星を見つけます。
冒頭のこのシーンは、強い印象づけのため。
「陰陽師」の世界の雰囲気をうまく示していると思います。
第二場 都大路>>
それより20年前、今度は昼間。
(何年前、といった表示が舞台に照射されます。スマートな演出。)
小役人に虐げられている農民を、青年・平将門が助けます。
すっきりとした、正義感あふれる若侍のイメージ。
一緒にいるのは、将門の親友の藤原秀郷(俵藤太)と、将門の幼馴染みの桔梗の前。
東国の民を侮り、東国を馬鹿にする都の風儀に我慢ならない将門は、都に失望したと打ち明けます。
東国に戻り、東国の民のためになりたい。
都を離れる決心をした将門は、二人にどうするか聞きます。
※全員、東国出身。
秀郷は、京にいてこそ政治に関わることができる。
そうしてこそ、東国の待遇を改善することもできるのだから、と都に留まる覚悟をします。
桔梗は、自分は将門の乳母子なので、将門について行くと答えます。
秀郷と桔梗はほのかに想い合っていましたが、成就することなく別れます。
ここも実は短いシーン。
まだ正常だった頃の理想に燃えた将門と、その友人たちの青春を見せてますね。
たぶん原作にはない、オリジナル場面。
秀郷と桔梗の密かな想いは、原作ではストーリーが進む中でおいおい語られる感じ。
こういう風に最初から見せるのは、わかりやすくていいと思う。
第三場 御所>>
それから四年後。
(舞台上の「現在」から見ると16年前ってことね。)
東国の将門は興世王らと謀って挙兵し、関八州を手中に収めた。
これは朝廷から見ると「反乱」「逆賊」なので、当然ながら討伐軍を差し向けることになる。
白羽の矢が立ったのは、武勇の誉れ高い秀郷。
だが参内した秀郷は、将門に弓引くことを拒否する。
公卿たちがこれに怒り慌て、秀郷をなじるところに、安倍晴明が現れる。
(童子姿で、客席から登場。)
今の将門はかつての将門とは人が違っている、と晴明は告げる。
不審がる秀郷に呪(しゅ)を施した一本の矢を授け、晴明は
「東国に下向せよ。その際は、三上山の麓を経由せよ」
と告げるのだった。
童子姿の晴明、なかなか素敵です。
12~13歳にはさすがに見えないけど、この頃の彼は実際には大人だった(外見のみ童子)って話もあるので、これはこれでアリかもしれませんね。
昨日も書きましたが、原作ではこの場面、活躍するのは浄蔵です。
なお、蘆屋道満がひらひらと登場し、高みの見物を決め込むのがいい(笑)。
第四場 三上山>>
東国に向かう途中、秀郷は恐ろしい大百足(オオムカデ)に遭遇し、これを退治する。
すると長年、大百足に悩まされていた大蛇(オロチ)の精が現れ、
「お礼にこれを授けよう」
と、霊剣「黄金丸(こがねまる)」を秀郷に贈る。
黄金丸で斬られると、その傷は向こう20年ふさがることがない。
・・・そういう恐るべき妖剣なのです。
ここ、「歌舞伎の舞台として」非常に秀逸でした。
華やかでおどろおどろしくて、派手な立ち回りもあって、まさに歌舞伎!って雰囲気。
特に大百足の表現(18人がかり!)には、ホント感嘆しました。
面白いなあ、と思うのは、このシーンの扱いなんですよ(笑)。
この芝居全体の流れからいうと、このシーンはなくてもいい、のです。
秀郷の武勇伝としてとっても面白いけど、あくまでサイドストーリーだから。
「黄金丸」にどんな妖力があるのか、それさえ説明できれば、後に繋がるのです。
でも、舞台化って、こういうことなんだなあと思いました。
話の展開の効率だけを考えたら、なくても問題ないシーン。
だけどビジュアル的に非常においしい、すっ飛ばすのはあまりにも惜しいシーン。
ここを割愛しなかった演出家の価値判断、よくわかります。
第五場 将門の館>>
東国に到着した秀郷は、将門の館を訪ねる。
そこに現れた将門は体格もひと回り大きく、目つきがいかにも剣呑。
不吉な、いや邪悪な気配を漂わせている。
親友のあまりに変わり果てた姿に、秀郷は大いに驚く。
「これがありのままの自分だ」
将門は言い放つが、どこか様子がおかしい。
彼の脇に静かに控えるのは、鋭い眼光の興世王であった。
そこに桔梗が登場。
今では将門の妻になっていると知って、秀郷は動揺する。
将門はその様子を面白そうに眺め、まずは酒を汲みかわそうと提案する。
明日は敵となるとも、と不気味につけ加えつつ。
将門の屋敷が、まずいかにも妖しい(笑)。
荒んだ様子がおどろおどろしく、幽鬼のような将門の姿を強調します。
この段階での興世王は、控えめな参謀・・・といったところか。
いや、それにしてはあやしすぎますけどね。
このいかにも病んだ、歪んだ館でひとり、桔梗だけが正気を保っているように見えます。
(舞台美術、全体的にとてもよかったと思う。)
七之助って以前は細く、神経質な感じだったけど・・・もしかしてちょっと太ったのか。
あるいは単に、年齢相応の風格、身体の厚みが出てきたのか。
単なる悲劇のヒロインではない、聡明で感情ゆたかな桔梗を好演していました。
第六場 館の裏>>
時はそれより一年前。
・・・って書いてあるんだけど、このあたりで時系列が混乱し始めます(苦笑)。
いつの前で、「現在」から見ると何年昔のことなのか。
時が何度か前後に飛ぶの、もうちょっと整理できないものかなあ。
まあ、ともかく。
秀郷が東国にやって来る、その一年前のことです。
関東平定に奔走する将門が館に戻ってくると、妻子はじめ一族は皆殺しにされていた。
(都から派遣されていた兵士たちの仕業。)
※妻というのは将門の正室のこと。桔梗は側室なのです。
あまりの惨劇に、呆然とする将門。
怒りと悲しみに我を忘れつつある将門に、興世王は説く。
「これが都の仕打ち。関東も奥州も、帝にまつろわぬ者はみな虐殺される」
「虐げられた民のために都と戦うのは正義である」
「この恨みを晴らすため、哀しみの王となって大望を果たそうぞ」
妖しげな呪文を唱え、将門をそそのかす興世王。
正気を失った将門は、半ば操られ、言われるままに妻子の屍肉を貪り食うのだった。
あくまで舞台の上のこととはいえ、ここは凄惨な場面。
見ているのが辛くなるほどですが、薄暗いライトの中、海老蔵が鬼気迫る表情を見せます。
激情の人が悲しみのあまりに狂ってしまう、その過程。
彼がそれを演じると、屍肉に食らいつく異様な行為にすら説得力を感じる。
怖いですよ、ほんとうに。
すべては無論、興世王の企んだ通り。
なぜ、こんなことをさせたのか。
その身の毛もよだつような謀略は、いずれ明らかになります。
第七場 将門の館の離れ>>
夜半、秀郷はひとり、手にした櫛を見つめる。
それはかつて、桔梗に贈ろうと思って買い求めた品だった。
物思いにふける彼のもとに、桔梗がやって来る。
「将門様が、今にも討手をこちらに差し向けようとしている。早く逃げるように」
敵味方に別れたとはいえ、親友が自分をだまし討ちするとは思えない秀郷は、大いに驚く。
桔梗は切々と、今の将門はかつての彼ではない、と語る。
興世王に謀られ、悪鬼のごとくに変わってしまった将門。
一緒に逃げようとすすめる秀郷に、桔梗は悲しげに首を振る。
将門との間に小さな娘もあり、ここを離れるわけにはいかない、と。
どうか将門を救って欲しい。
「そうは言っても、将門は今は逆賊。死罪を免れることは出来まい」
秀郷は困惑するが、桔梗はさらに言い募る。
死こそが、もはや将門を救う唯一の手段である、と。
そこに突然、将門と興世王が現れる。
秀郷は物陰に身を隠す。
「あいつを逃がそうというのか」
桔梗に詰め寄る将門だが、秀郷の姿をみとめ、追いかけてゆく。
彼女と二人きりになった興世王。
将門の妻でありながら秀郷と不義を働いたと一方的に責めたて、抜き身の剣で桔梗をなぶり殺しにする。
抵抗もむなしく、桔梗はついに息絶えるのだった。
このシーンは桔梗のいちばんの見せどころ。
やさしさと冷静さ、気丈さとか弱さ。
見事なバランスだと思います。
興世王は・・・悪いよねえ(苦笑)。
憎々しげなところは、よく出ていたと思います。
最後、桔梗を手に架けるところ。
(殺される)女形の見せ場である、大きく後ろにのけぞる所作、ありますよね。
※説明がむずかしいので、よくわからない方は「鷺娘」あたりで画像ググってください(汗)。
ほぼ膝をついた体勢のまま、頭頂部を後ろの床につけるという大技。
誰でもできるもんじゃありません。
これを七之助は、床よりも一段低い階段のところまでのけぞるのよ(爆)。
「ひええ~!!」
なんなの、あれ。
凄かったなあ。
第八場 館の裏手>>
いきなり戦闘シーンですが、上記場面から数日後のこと、らしい。
小野好古や平貞盛と共に、秀郷は将門の館を急襲します。
(いずれも、都では名の通った剛の者。遠征してきた将門討伐軍の主力です。)
(興世王の術で)鬼神と化した将門には、並大抵の刀も弓矢も通じない。
秀郷はそこで、例の黄金丸で斬りつける。
負傷はするが、まだまだ勢いの衰えない将門。
隙をみて、秀郷は晴明にもらった例の矢を放つ。
それは将門の胸を貫き、さしもの彼もよろめいた。
ここぞとばかり、貞盛が渾身の力を込めて将門の首を討ち落とす。
ポーン、と。
血飛沫の中、飛んでいった将門の生首は、ギロリと一同を睨みつける。
「この恨み、晴らさでおくものか」
この世に祟りをなさんとす。
凄まじい怨念の言葉に、秀郷たちは戦慄するのだった。
―――と、ここまで。
見せ場はなんといっても、空を飛ぶ将門の首です(汗)。
生首から血糊がべったりと流れ落ちるのは、けっこう・・・ひええ、な感じ。
戦闘シーンそのものは短いので、ちょっとあっけない気はします。
だけど、濃いというか、禍々しい。
この壮絶なシーンは、海老蔵の存在感あってこそだなあ、と思いました。
惜しむらくは、前の場面の直後、みたいに見えること。
そのせいで、
「あれ? 単身、乗り込んで来たはずの秀郷に、いつの間に他の武将たちが合流したの?」
って、観客はちょっと戸惑うかもしれません。
できれば好古や貞盛を先に登場させて、秀郷との作戦会議のシーンでもあればよかったかも。
もうひとつ、興世王の妖術のせいで、将門がサイボーグみたいになっていること。
(通常の一騎打ちではまず倒せない状態。)
そこも、説明があればよかったな、と思いました。
じゃないと、なんていうの?
将門ひとりに数人がかりで取り囲んで、なんかズルイ感じがしちゃうから・・・(汗)。
●あうう
長すぎる(爆)。
まだ終わらないのですが、この辺で。