●たくさんの
PVと拍手&コメント、ありがとうございます。
(感想はいつでも歓迎です!)
「まだ手に入れてないから読めない!」
という方には、本当に申し訳ない。
地方だから発売日が遅れる、というのはよく聞く話です。
そういうものか、と思わないでもないけど、でもなあ。
今はもう、2014年(もおわり)ですよね。
日本ほど輸送ネットワークが発達している国は、世界中さがしてもめったにない。
「全国同時発売」
を実現できないわけない、とも思うのです。
船が週に一度しか行かないような離島なら、しょうがないかもしれない。
でも、北海道でも九州でも、発売が遅くなるんですよね?
そこがわからない・・・(汗)。
出版業界の慣例?
改善できないのではなく、しないのでは・・・?
考えれば考えるほど、もやもやしますね。
ところで>>
このブログでは、ネタバレの前には 「警告」 を入れています。
お話をまだ知りたくない人でも、最初のうちは大丈夫!(笑)
・・・ですので、途中まででも、よかったら読んでくださいませ。

昨夜のカウンタはすごかった。
いつもの3倍以上?
「書け! いいから書け! 惰眠をむさぼってないで書け!」
という無言のプレッシャーを感じました(汗)。
ひええ。
ブログのランキングも、びっくりするほど上がってました。

わはは、今だけ限定の数字だわね(汗)。
●ところで
こちらが、お茶会の写真です。
(何人か、ここに写っていない人もいらっしゃいます。)

ひい、なんかコワイ・・・(汗)。
「みんなGOLD持って、こっちに向けてね!」
と言ったのはわたし自身ですが、自分で撮ってもコワイ。
なんなの。
不気味というか、ちょっとカルトっぽい?
オカルト???
全員、キメ顔の
岩城さんのお顔です。
いや、全員が 「受」 の烙印を押された―――感じか。
気持ちの上では受けどころか、心にマグナムを抱えた肉食系腐女子ばかり、なんだけどね(爆)。
うむむ。
いつも心にマグナムを。岩城さんを愛するわたしたちの、それが合言葉ですから。
※約1名ほど
香藤くんファンもいるけど。
●そういうわけで
レビューもどきの続きです。
※以下、ネタバレを含みます。
※いつものことですが、レビューは個人の主観的な、勝手な、自由な感想です。
※時と場合にもよりますが、愛にあふれるボケやツッコミ、矛盾や疑問点の指摘など、なんでもあり。
※稀にですが、自分自身が以前に書いたレビューとビミョーに食い違うことを、しれっと書いたりも???
※そういうのが苦手な方は、この辺で読むのをやめたほうがいいかも・・・(汗)。↓
↓
↓
↓
↓
シーン3(大阪のホテル室内)
パッと見、ホテル阪急インターナショナルかな?
大阪ではここに何度か泊ったので、そんな気がしました。
大阪の高級ホテルのうち、(新幹線の停まる)新大阪にいちばん近いのが、たぶんここ。
・・・というのがチョイスの理由だと思いますが、さて。
ちがったらごめんなさい(汗)。
もっとも宮城(仙台と仮定)から大阪なら、飛行機のほうが早いよなあ。
だとしたら交通(新幹線)の利便性ってのは、関係ないかも(笑)。
重苦しい雰囲気につつまれたスイートルーム。
(旧姓)
三池霧胡さんとのショウダウンを待つ、三人の男たち。
「・・・そろそろ着く頃かな」
と、
岩城さん。
上着を脱いだ状態のスリーピース。
久しぶりの(高級スーツという)艶姿ですね・・・じゅるり。
うなずく紫衣くんは、硬直した表情です。
少し離れた別の応接セットには、膝をかかえた
香藤くん。
そのイライラした様子を気遣って、
岩城さんが言葉をかけます。
「余計な負荷をかけて―――」
クランクアップ直前にすまないな、って。
もうちょっと機嫌が悪かったら、ここで
香藤くん、突っかかってるかもしれない。
“余計な” ことじゃないでしょ、って。
でも彼は、俺のことはいいよ、って言うだけ。
ちらりと見上げた
岩城さんの姿。
プレスのきいたシャツと、控えめのタイと、きっちり着込んだベスト。
どこか切なげ、いや恨めしげな
香藤くんの表情。
この屈託の理由は、あとでわかります。
ふと、思ったのよね。
ここでの
香藤くんは、二重の意味での 「当事者」 だ。
そもそも最初に、紫衣くんが秘密を打ち明けた先輩として。
そしてもちろん、渦中の
岩城さんのパートナーとして。
カバに知られてしまった今、そっちの意味でも関係者だ。
だけどある意味、余所者でもある。
真実はまだ判らないにせよ、そこに集うのは、
“男と、女と、その間にできた(かもしれない)子供”
でしょう?
香藤くんは、その観点からすると完全な部外者だ。
「なんでこの場にいるの?」
いて欲しくないと言われたら、どうやって存在を正当化するのか、考えてしまうほど。
きついなあ。
香藤くんの辛さ、半端じゃないと思います。
でも岩城さんには、迷いがない。
そこに香藤くんがいることが当然だと考えている。
自分の過去のせいで心痛をかけ、彼が仕事に集中できない状態を、心苦しいとは思っているけど、
「(本来は関係ないはずなのに)俺のせいで巻き込まれて申し訳ない」
と思ってるわけじゃない。
実は、この場面のポイントはそこじゃないか、と思ってます。
少し前の、あるいはうんと以前の岩城さんだったら・・・?
「これは俺の問題だから」
そう考えて、香藤くんのために、香藤くんを当事者扱いしなかったかもしれない。
(隠しておけるようなことじゃないので、何らかの説明をしたとは思いますが。)
でも、今の岩城さんは迷わない。
一連の隠し子騒動について、香藤くんが部外者であるわけがない。
そこにいて当然の存在。
いてほしい、とは違いますよね。
なにも助けを求めてるわけじゃない。
これは 「ふたりの」 人生の根幹にかかわることなんだ、と。
そういう意識がはっきりとあるのだと思います。
かっこいいよ、岩城さん。
*:.。☆..。.(´∀`人)
そのとき、紫衣くんのスマートフォンに電話が入ります。
母親がロビーに着いた、との知らせ。
「は!? なんで? 上がってくればいいじゃん!」
「どうしたのかい?」
(この口調もポイント? 自分の息子かもしれない相手への言葉づかいじゃなくて、よそ様の事務所の新人俳優に対する気遣い、って感じだから。)
どうやら、霧胡さん。
岩城さんに先に話しておきたいことがあるから、ロビーに降りてきてほしい。
そう言ってるようです。
「それは構わないが・・・」
と、やや当惑げな岩城さん(汗)。
ちょっと行ってくる、と言いかけますが、
「ダメだ」
厳しい表情の香藤くんが、即座にそれを止めます。
剣呑、なんてもんじゃない。
まだ彼女に会ってもいないのに、香藤くんはすでに完全に臨戦態勢。
手負いの野獣モード、とでもいおうか。
全身の毛を逆立て、キリキリと神経をとがらせているのがわかる。
でも、ね。
「直接、来てもらえ」
という彼は正しい。
芸能人の岩城さんが人妻とホテルで会って、部屋に入っていく。
その様子を、人目にさらせというのか。
そんな身勝手な要求があるか、と。
言い方はきついけど、それは当然の懸念でしょう。
冷静には見えないけど、判断力が鈍ってるわけじゃない。
(ただひたすら、岩城さんの不利益になりかねないことはすべて排除する、というだけで。)
もっともこれ、(売れっ子)芸能人ならではの危機管理よね。
後に明かされる霧胡さんの過去を鑑みると、このセリフを聞いた彼女がどう思うか。
―――ちょっと知るのが怖い、かも。
スマートフォン越しに、香藤くんの言葉が聞こえたのでしょう。
「母さん・・・ うん、わかった」
霧胡さん、部屋に来ると言ったようです。
部屋のベルの音。
岩城さん、すっと席を立ちます。
香藤くんはもう、全身が震え出すほど緊張している。
「遠いところまでご足労・・・」
ドアをあけた岩城さんの言葉が一瞬、途切れます。
そこに立つ霧胡さん。
うっわー。
と、たぶんすべての読者が、声にならない声をあげただろうなあ。
オバサンだ!
なんという存在感。
目つきのきつい、若い頃は綺麗だったろう・・・と思わせるオバサン。
おろしたセミロングの髪に、ゆるくウェーブがかかってる。
そこが若づくりだよな、と反射的に思う。
スタイルはきっと、若いころと変わってないんだろうけど。
「ご無沙汰してます、霧胡さん・・・」
岩城さんが息を呑んだのを、彼女はちゃんと気づいてる。
なんたって最初の台詞が、
「何? あんまりおばさんになってて驚いた?」
だものね(汗)。
いきなりのジャブ。
きつい視線。
「こっちだって、こんな姿見せたくなかったわよ」
ぴしゃりと、取り付く島もない口調。
―――びっくりした(笑)。
今さらかもしれないけど、こういうタイプの女性は、想像もしてなかったので。
つよいというより、意地悪というより、なんだろう?
腹に鬱屈したものを抱えてる、あまり幸せそうではない女性。
「岩城くん」
と軽く、ぞんざいな言葉づかいができる女性。
岩城さんとの(ン10年前の)力関係が、目に見えるようです。
すげえ。
これだけのことを、ほんの数コマで描いてる。
ホント、すごいや。
椅子に座ったまま、言葉もなく、射るような視線で見上げる香藤くん。
視線で人が殺せるものならば、という雰囲気。
立ったまま、その彼を見下ろす霧胡さん。
火花バチバチ―――ではないですね、これ。
霧胡さんの目に、敵意は感じられない。
「ふうん、これが・・・ね」
と言ってるみたい。
今をときめく売れっ子俳優の、香藤洋二。
岩城京介の、日本中で知らない者はいないほど有名な、同性のパートナー。
そしてつい先ほど、電話の向こうで 「ダメだ!」 と言った若造。
でも霧胡さん、香藤くんへの憎悪はないんじゃないかな。
そう思います。
だって、岩城さんを奪おうと(奪えると)思ってるわけじゃない。
(自身をオバサンと自嘲してみせた彼女の目には、今まさに旬で、光り輝くオーラを放つ香藤くんの姿が映ってるはず。勝者と敗者、そういうのを気にする彼女にとっては、戦いを挑むほうが愚かでしょう。)
むしろ息子からは、香藤くんにどれだけ世話になってるか、聞いてるはず。
そう考えると、彼女の表情も頷けます。
おずおずと、席をすすめる岩城さん。
「長居するつもりはないから」
まともに振り返りもせずに、霧胡さんはバッサリ。
きっついねえ。
可愛げのない女―――あるいは、虚勢を張ることしかできない?
気を取り直して、岩城さんがストレートに尋ねます。
「翔くんが、俺の子だっていうのは本当なんですか」
固唾をのむ香藤くん、ほとんど頬に色がない。
極度の緊張で、紫衣くんも動けない。
「分からないわ」
その次の台詞。
これがこのシーンで、いちばん辛かった。
あっさりと、
「ただ、あの頃で避妊しなかったのは、岩城くんとの時だけだったのは確かよ」
―――ひどい!
ひどいなあ。
泣いたよ。
霧胡さんの心情にね、共感できる部分はあるんですよ。
後でいろいろとわかるけど、こう屈折してしまうのも仕方ないと、そう思えなくもない。
でも、これはダメだ。
多感な年ごろの息子の前で、こんな言いかたは残酷です。
わざと、こんなふうに露悪的な言いかたをしたんだろう。
そう思うけど、それでもやっぱりえげつない。
その話題をしに来たんだから、まあ、避けられないのはわかるけど。
でも、もうちょっと言い方ってもんがあるじゃない???
霧胡さんの口から、辛辣な言葉がぽんぽん飛び出します。
息子の心を切り刻む言葉。
「言い訳がましい」
「(出生の秘密を利用して)事務所の先輩に取り入ろうとしたんでしょ?」
「そんな根性で」
要するに、ロクな覚悟もなしに芸能界で成功するわけがない。
自分は母親だから、息子の性格ぐらいわかる。
だから芸能界入りを反対したのだ、と。
―――ひっでえ。
ちょっと待ってよ、と読んでてハラハラしました。
百歩ゆずって、仮にこれがツンデレ気質の母親の愛情の裏返し、だったとしても。
それでもなお、この毒舌は限度を超えてる。
「・・・黙って聞いてりゃ・・・」
息子をいたぶるような母親の暴言に、耐えられなくなったのは香藤くんでした。
「香藤っ!?」
岩城さんは焦るけど、香藤くんは猛然と反撃をはじめます。
ことの発端は自分じゃないか、と。
息子の人生の価値判断を母親のおまえがするな、と。
「そもそも自覚なんて、失敗からしか生まれないんだ」
ってのは、印象的ですね。
挫折するのも含め、それを自分の手で選ばせろって。
いかにも香藤くんらしい、明快な自己責任論です。
紫衣くんが、(思いがけず自分の肩を持ってくれた)先輩を見つめる。
じっと、霧胡さんも香藤くんを見つめる。
そして、ひとこと。
「成功者の理屈ね」
―――なんていうの?
この瞬間、おもしろいことに、テーブルがひっくり返った気がしました(汗)。
香藤くんの熱弁。
めっちゃくちゃカッコいいし、正論だと思う。
彼自身の体験がそう言わせてるのもわかる。
そう思うのに、霧胡さんの台詞ひとつで、ガラリと風景が変わる。
唐突に、それがどこかちょっと青臭い理想論みたいに思えるのですよ。
すげえ・・・(汗)。
「結果が出ないプレッシャーに押し潰される人間のことは考えないの?」
ひとりの成功者。
その裏に、いったい何人の落伍者がいるんでしょう。
それを知ってるのか。
“挫折に一生、取り憑かれる人生”
それが彼女の、彼女の人生に対する評価なのですね。
それを息子に味わわせたくない親心が、わからないのか。
そういう彼女にも、迷いは見えない。
彼女は息子の人生のリスクではなくて、自分自身の痛恨の過去を語っているから。
それに気づいた岩城さん。
香藤くんを遮り、話をもとに戻そうとします。
自分の血はともかく、紫衣くんが霧胡さんの息子であるのはまちがいない。
大恩ある彼女のために、息子さんにもできる限り力になりたい。
「ただ、真実は明らかにしたい」
だから、DNA鑑定に同意してくれ、と。
なるほど。
そう来たかー。
岩城さんが、今までの岩城さんとちがうところ。
ここでもうひとつ、見つけたような気がしました。
たしかに彼は昔から、思い切りのいい性格ではあったと思うけど。
でも、今回はものすごくデリケートな問題でしょう。
それでも真実を知りたいと、何はどうあれ思う・・・かな・・・?
真実はこの場合、両刃の剣だ。
自分だけじゃなくて、よそさまの家庭や事務所をも巻き込みかねない。
うやむやのまま、知らないほうがいいこともあるのに・・・?
うむむ。
(ここはちょっと自信がないかも。)
霧胡さんの同意を得て、岩城さんはつづけます。
「結果、俺の子だったとして―――」
カバが秘密をもらした場合、最悪の事態とは何か。
それは、 「俺たちが揉めていること」 だと、岩城さん。
俺達という言葉に、ここでは 「親同士」 ってルビが振ってあるんだよね・・・(汗)。
正直、ドキッとしました。
親同士。
(霧胡さんの夫も含まれる??)
そりゃそうだ。
でもキツイ。
すぐ脇で聞いてる香藤くんにとっては、これ以上なくキツイだろうな。
霧胡さんの旦那さんは、このことを知ってるのか・・・?
二つ目の、核心に迫る質問ですね。
「知らないわ。あたりまえでしょ?」
でも大丈夫、って。
知ってもあの人は何も言わないから。
―――ひゃあ。
ここに至って、さすがの紫衣くんも我慢できなくなります。
「笑って許してくれるからって、何も感じてないわけじゃないんだぞっ」
と、ほとんど涙目で。
お父さんのこと、好きなんだよね。
お母さんにバカにされ続けるお父さんが、歯がゆくてたまらないんでしょう。
「ああ・・・」
岩城さんは頭を抱えます。
霧胡さんのひと言ひと言に、男性陣(香藤くん、紫衣くん)がいちいち過剰に反応する。
つっかかりまくって、ちっとも話が収束しない。
それに、気づいたのか。
「どうもダメね」
さっさと退却を決めた霧胡さん。
あとを岩城さんに託します。
任せるから、自分の過去も含めて洗いざらい話してほしい。
(息子には)自分の口からはさすがに言えなかったから、って。
「でも・・・」
最初はためらったものの、恩返しのつもりで務めさせていただきます、と岩城さん。
ここから、霧胡さんのモノローグ。
ほぼ20年ぶりに再会した岩城さんの 「立派になった」 姿に、半ば感銘を受け、半ば妬みもしている。
昔は同じところにいたのに、今は雲泥の差がついている。
それが惨めだと思いつつ、嫉妬は醜いという自制心もある。
なんかね、少しわかる気がするのです。
自分で自分を不幸にしてる。
自分で自分の気持ちを、持て余してるんだろうな。
秘密を息子に告げたのは、ある種の自傷行為だったんじゃないか。
こんなはずじゃなかった、という忸怩たる思い。
こんなみじめな人生ならば、いっそ壊れてしまえばいい。
そのときに、かつて同じ場所にいた岩城さん(今や成功者)を道連れにできれば、尚いい。
破滅願望ですね。
執着、なのかねえ。
可愛さあまって憎さ百倍、みたいな感じなのか。
「どうせもう私のことなんて忘れてるんでしょ」
という言葉からは、未練が見え隠れする。
ハナから対等な関係ではなかったし、自分がうんと年上だから言えなかったけど、要するに岩城さんが好きだったのか。
息子を育てながら、そこに常に岩城さんの面影を見ていたのか。
「もしかして私は岩城くんに傷をつけたくて、秘密を口にしてしまったのかもしれない―――」
母親としては、どうかと思うよね。
でも女としてのリアリティはある。
生々しくて、正視できないほど。
彼女自身、認めたくない執着に翻弄されているんだろうな、とは思う。
過去に囚われている、とも。
今や成功者の岩城京介と、一時期は親密な関係にあった。
(もっといえば、岩城京介を見出したのは私だ、という自負?)
ひょっとしてそれを、誰かに言いたかったのかもしれない。
そして、青い鳥症候群でもあるのかも。
破壊願望っていうけど、自分が持ってるもの、わかってないんじゃない?
穏やかで平凡な家族。
それが自分にとってどれほど大切か、失わないとわからないのか。
「それにしても、バーチー(=
カバ)とはね」
岩城くんも気をつけなさいよ、と。
最後にそう言って、霧胡さんは去ります。
ちらりとも、息子の顔を見もせずに。
秘密がもれた経緯はむろん、息子から聞いたのでしょう。
どうやら彼女は、
カバを個人的にも知ってるらしい。
あたふたと見送る岩城さん。
―――なんか最後まで、彼女に振り回されてる感じでした。
うむむ。
ここまでで、わかること。
「(彼女は)恩人であって、(かつての恋人同士とか)そういう関係じゃないよ」
って岩城さん、微笑しながら言ってたけど、さ。
ちがうじゃんか(汗)。
岩城さんに自覚がなかっただけで、彼女は思いっきり執着してるじゃないの(汗)。
一方的でいびつではあるけど、それは恋愛だったんだよ。
少なくとも彼女にとっては、そうだったんだよ。
終わらせ損ねた、こじれてしまった恋。
挫折した惨めな人生だと彼女はいうけど、それでも岩城さんは、彼女の青春における輝ける星だったのだと思います。
それを多分、この場にいた紫衣くんも、香藤くんもひしひしと感じている。
岩城さんだけが、気づいていないのでは・・・(汗)。
●って!
長い(汗)。
あまりに長いので、ここで一旦切りますね。
では、また。。。