●TBのお題から
「あなたのプチ自慢は何ですか?」
はあ。
自慢・・・自慢ねえ・・・?
ふたりのやんちゃ盛りの甥っ子ちゃんたちか。
ちがうか(汗)。
(^~^;)
わたしが産んだわけでも、育てたわけでもないもんなー。
『春抱き』をずっとずっと、長いこと、熱く執拗に好きなこと。
―――つうのも、なんか変だよね。
自慢するようなもんじゃないし。
うーん。
多少は英語ができるとか、ピアノ弾けるとか。
そんな人はいくらでもいるわね(笑)。
「ゆすらうめ異聞」 は、これはプチ自慢になるだろうか?
ろくに更新もしていない、時代遅れ気味の個人サイトの運営。
あかん、パッとしない(笑)。
(o´_`o)ハァ・・・
お。
小鳥さんはどうだ(笑)。
小鳥さんにとって、たぶんだけど、いちばん近い友だち。
おお。
それはプチ自慢になるかもしれない(笑)。
ヽ(゚∀゚)ノ うぇ──────ぃ♪
あは。
●
映画プライムで 「最後の
忠臣蔵」 という
映画を見ました。
役所広司主演、佐藤浩市助演。
特別出演に、愛する片岡
仁左衛門さま。
(歌舞伎役者への敬称はふつう 「丈(じょう)」 を使いますが、孝夫ちゃんには使いづらい。たは。)
古い
映画(2011年)ですし、ネタバレありです。
孝夫ちゃんが出てる、という理由だけでウォッチリストに入れたものの、ほら。
いかにも重苦しそうな
映画なので、いつ見ようか、ちょっと迷ってました。
ありますよね。
興味はあるけど、録画はしたけど、なぜか正直あんまり見る気にならない作品。
「あとで、ね・・・」
そのうちね。
その手の
映画でした。
(^~^;)
が、しかし。
いざ見てみると、案外と・・・いや、予想以上に面白かった。
悲しいというか、考えさせる
映画ではある。
雰囲気はある意味、重苦しいかもしれない。
でも、わたしが勝手におそれていたような、救いのない どよーん感 はなかった。
とてもいい映画でした。
簡単にお話を説明すると、こんな感じ。
赤穂浪士の討ち入りで有名な、例のあの
忠臣蔵。
ご存知のとおり、大石内蔵助をはじめとする47人の浪人たちが、江戸の吉良邸を襲います。
雪の夜。
切腹を命じられた主君、浅野内匠頭の敵討ちをするためです。
史実としてみると、逆恨みじゃないんか、などとツッコミポイントもありますが、ね。
ここでは通説通り、物語としての 「
忠臣蔵」 の価値観のまま行きます。
(いちおう説明すると、現実に起きたのが赤穂事件。それをもとにしたお芝居が
忠臣蔵です。)
大石を演じるのが、円熟の孝夫ちゃん。
舞台では何度も、何度も見ていますけど、映像となると新鮮です。
映画全体のうち、たぶん出演時間は10分~15分くらい?
ですが、存在感がすごい。
本当にすごい。
わずかな表情で、仕草で、大石の思慮深さや優しさ、悲しみを表現しています。
さすがです。
とくに印象的なのが、実際に、吉良上野介の命を奪うシーンです。
大勢の赤穂浪士に囲まれ、雪の中に引き出された寝衣姿の老人。
膝をつき、首をうなだれ、寒さに震えている。
そう、その場面は哀れなんだよ。
その老人を見る、大石の目に怒りや恨みは見えない。
ただ、どんなに気の毒に見えたとしても、やるべきことはやらねばならない。
その場面だけ切り取ると、非情に見えても。
―――と、いうのがね。
孝夫ちゃんの抑えた芝居のよさ、だと感じました。
あそこで怒りや義憤に任せて、あの小柄なじいさんを殺していたら?
この映画自体が、台無しになったかもしれない。
大石の人柄。
それが映画の通奏低音なのですね。
おっと。
いかん。
上記はあくまで、冒頭のワンシーンにすぎません(汗)。
メインのお話は、その16年後から始まります。
討ち入りの前後に、じつは、失踪した浪士がいました。
出奔したことになっているので、つまり、事後に切腹していない。
後に民間のヒーローになって 「忠義の士よ」 とまつりあげられてもいない。
ひとりは、寺坂吉右衛門。
討ち入りに参加はしたのだが、その後で行方をくらましていた。
「四十七士」 の生き残り。
江戸時代、武士ですからね。
おめおめと生き残った・・・なんて、いわれてしまうわけだ。
じつは彼は、必ず生き残って赤穂浪士の事実を後世に伝えよ、と。
そして、生活に困窮するであろう浪士の遺族たちを訪ね、支援をするように、と。
そう、大石に言われていたのだね。
彼は大石の命に従い、散り散りになった赤穂浪士の遺族を探してまわる。
16年間も。
そして、もうひとり。
瀬尾孫左衛門という男が、討ち入りの前夜に 「逃亡」 していた。
はたから見ると裏切者、ですね。
彼は浅野家の家臣ではなくて、陪臣(ばいしん)です。
陪臣というのは、家臣の家臣のこと。
大石家に三代仕えたというから、内蔵助にとっては身内も身内。
誰よりも信頼する家人のひとりだった。
※大石内蔵助は播州赤穂藩の筆頭家老ですから、自分自身の家来がたくさんいます。
じつは孫左衛門は、重大な密命を帯びていた。
討ち入りに、彼だって参加したかった。
だが大石に託された任務のために、彼は名を変え、身分を捨て、世を忍んで生きることに。
その密命とは、他でもない。
大石の側室の「かる」がそのとき山崎で身ごもっていたが、病身だった。
討ち入り後は、大石たちは、ご公儀から見れば重大犯罪人となる。
犯罪人の子となってしまうまだ見ぬ我が子とその母の、面倒を見てやってほしい、と。
あう。
なるほど、これは自分の家人にしか頼めない。
だけど頼まれるほうにとっては、想像を絶する辛いお役目だ。
討ち入りの仲間になれないだけじゃない。
前夜に逃亡した裏切者、という汚名を甘んじて受けなくちゃいけない。
自分自身の家族や友人知人、すべてと縁を切ることになる。
誰にも、絶対に弁明できない。
死んじゃいけない。
殿様の無念を晴らすために死ぬ、という覚悟をしていた武士にはつらい。
よね。
もちろん、断るというオプションもない。
孫左衛門はそうやって、赤穂浪士ではなくなった。
主人の遺児である赤ん坊を抱え、山奥にひっそりと暮らし、商人に身をやつす。
鄙に暮らす麗人の協力を得て、その乳飲み子を育て上げる。
その子を無事に成人させ、武家の娘として教養や礼儀作法を教える。
しかるべき嫁ぎ先を見つけ、お輿入れを見届ける。
それが彼の一生のミッションになった。
それから、16年。
その遺児は、美しい娘に成長した。
とある豪商の跡継ぎ息子に見初められるほどに。
いよいよ、孫左衛門の任務は終わろうとしていた―――。
と、まあ。
こんな感じの話です。
孫左衛門の役所広司が、うまい。
彼がうまいなんてあたりまえのことですが、でも、うまい。
異論はあるかもしれないけど、わたしの印象では、あれだ。
うつくしく成長した娘にやや気圧されたりはするけど、彼に恋心はなかったと思う。
思いたい。
どきっとすることはあっても、それ以上は想像も期待もしてない感じ。
手塩にかけて育てたけれども、自分の娘のように思う・・・わけでもない。
やっぱり、ご主人様(のお嬢様)なんだなあ、と。
大切にかしずく対象であり、彼女の存在自体が 「任務」 なんだという気がしました。
だからといって、大事に思っていないわけじゃないでしょうけど。
うう。
ただ映画では、ときどき人形浄瑠璃のイメージと重ねている。
それも、曽根崎心中。
つうことは、一緒になれない男女の悲恋なわけです。
それはつまり、あれ・・・?
わたしの解釈は間違っている、のかもしれない?
うそお。
年頃の娘を演じた女優さん、うまかったと思う。
ティーンエイジャー特有の気分のむら、不安定さ。
すねたり怒ったり、甘えたり、意地を張ったり、さみしくなったり、そのあたりは自然だと思いました。
閉ざされてた狭い世界で、彼女が孫左衛門に寄せる思慕。
この年代にありがちだと思うし、自分でも、恋なのか親代わりへの愛着なのか。
わかってなかったんじゃなかろうか。
一生このまま二人で暮らしていきたい、という一方で、なんでしょう。
嫌だといいつつ、外の世界への好奇心もないわけではない。
健全な発達過程だと思いました(笑)。
というわけで、ここまで。
じつは感動するシーンは別にありますが、そのうちに。
●では、
またね。。。