●このごろ
コロナ禍を考慮しても、ぜんぜん消息を聞かない。
体調がよくないんだろうな、とは思っていました。
坂田藤十郎さん死去 88歳 人間国宝 上方歌舞伎の第一人者ご冥福をお祈りいたします。
●アメリカの
大統領選挙の行方について。
いろいろ思うところはあるんだけど、まずひとつ。
アメリカ合衆国の大統領といったら、ある意味、世界の最高権力者じゃない?
こういういいかたはやな感じですけど、まあ、否定もできない。
そうじゃないかな。
その大統領にして、なんというか。
今その彼がおかれている立場というのは、とても孤独に見えます。
たしかに、熱狂的なファンが大勢いるけど。
なにしろ彼に投票した7000万人がいるわけだけど。
熱心な信者に対して、今でもさかんにツイッターでつぶやいているけど。
でも報道を見る限り、おおむねメディアは冷淡なようです。
冷淡というか 「いい加減にしなさい」 でしょうか。
民主主義をないがしろにしてはいけない、みたいな感じ。
勝者に敬意を表し、いさぎよく負けを認めるのが正義でしょ、という。
それをしないおっさんを、ちょっとバカにしてる感はありますよね。
(だから信者からすれば、大手マスコミはみんな敵、になるわけですが。)
それをみて、ふと思う。
世界の最高権力者であっても、いわゆる大手マスコミを敵に回すと、声がかき消される。
影響力の地盤沈下、というか。
SNSはある、もちろん。
でもそのツイッターやフェイスブックも、彼には居心地のいい場所ではなくなりつつある。
デマを拡散してるとか、信憑性がないとか。
ファクトチェックを根拠に、表現を制限されたりもする。
ね。
個人的には、彼をとんでもないひとだと思っているのですよ。
悪口と批判の区別のつかない、品性のないおっさんだと。
そう思ってはいるんです。
だから 「いい気味じゃ」 といってもいいんだけど。
観察するに、盲点だったなあ、と思っているだろうな。
そんなふうに考えます。
彼ほどのデマゴーグ的なポピュリストが、自分の主張をメディアに伝えてもらえない。
スルーされる。
(反論されるのは、こういうひとには 「おいしい」 のだ。無視がいちばん困る。)
どれほどの自分ダイスキーだったとしても、気づいたでしょうね。
(彼視点でみれば) 世界が彼の退陣を望んでいることを。
うひゃ。
まあ、ショックを受けて閉じこもるタマではない。
きっと何がなんでも、何をしても、反撃を試みる。
ワシントン政治の慣習とか、伝統とか、民主主義ですら、彼はきっと気にしない。
たいしたことだと思ってないだろうな。
絶対に負けは認めないでしょうね。
彼にはあれだけのファンがいる。
きっと彼の脳内では本当に、本気で、自分の勝ちが盗まれたと思ってる。
たいへんだ。
それから、もうひとつ。
ときどき 「訴訟を起こして、最終的には連邦最高裁で勝つ」 戦略だって。
そういわれています。
そのために保守系の裁判官を増やしたって。
そうかもしれない。
そういう目論見かもしれません。
ただ、ね。
法律の世界の認識として、それはどうなんだよ、って思うわけです。
いわゆる 「family values」 に関する争点なら、その通りだと思う。
中絶の権利とか、同性婚とかね。
そういう系の裁判なら、今の最高裁であれば、伝統的な価値観が勝つ公算が高い。
でも、選挙結果に関する話は、ちょっと別じゃないだろうか。
選挙の手続きにどんな不正、不備があったか、なかったか。
州法に照らして、ある行為が適法かそうではないか。
詐欺があったかなかったか、過失があったかなかったか。
その結果、発表された選挙結果が妥当か否か。
そういう行政法、手続法の世界には、政治的、宗教的な価値観は関係ない。
共和党の大統領に指名されたから、共和党の候補を必ず勝たせる・・・?
そうじゃないんじゃないかな、と思います。
裁判官って、法律のプロです。
ほかの誰よりも、法律を遵守する立場のひとたちです。
自分の信念に都合のいいように事実をねじ曲げる、とは思いたくない。
そういうことはしない、と信じたい。
甘いかなあ。
法曹の世界では当然だと思うけどなあ。
思いたい、かな。
(^~^;)
では、またね。。。