●節分かあ・・・
西日本のどこかでは、うちの仮称☆洋介くんが、目に涙をためながら必死で豆を投げて攻撃し、防戦し、鬼さん(に扮したお父さん)をみごと撃退したそうです(笑)。
3歳、オトナになったな~(笑)。
※去年の豆まきでは、鬼のお面をつけたお父さんが登場したとたんに火がついたように泣き出し、逃げ回り、大変なパニックに陥ったそうです。
一年間コワイと思い続けていたものと対峙し、撃退したその根性はたいしたもんだ!
・・・と思っているわたしは、単なるアホなおばさんです(笑)。
●そのころ
ロンドンではわたしは、なんとサザビーズのオークションに行ってました。
ご存知、
サザビーズといえばクリスティーズと並ぶ、世界でもっとも有名な(そして世界最古の)国際オークション・ハウスです。
この業界は寡占状態なので、ゴッホが幾らで売れた、モネが最高額を更新した・・・なんてニュースになるとき、その舞台になっているのはまず間違いなく、サザビーズやクリスティーズか、って感じだと思います。
この日は話題の「印象派と近代絵画の名作」オークション。午後7時から。
もちろん非常に敷居が高いところで、絵を買う見込みもない、ビンボーなわたしみたいな人間は入館することすらできないはずなんですが、コネがあれば話は別(笑)。仲良しの友人がサザビーズでけっこうなポジションについていて、誘ってくれたんですね。
(無料だけど、チケットがないと入れません)
そんなわけで、ドキドキしながらオークション会場へ。
いやあ、そこは別世界でした・・・(笑)。
セザンヌ、シスレー、ジャコメッティ、マティス、シャガール、ヘンリー・ムーア、レジェ、ムンク。
誰でも知っているような有名な芸術家たちの作品が、100万ポンド単位で(=円高の今ですら1億5千万円くらい)、ポンポン売れていくんですものねえ。なんというか、面白かったですよ~。
美術品の競りというと、映画やTVドラマでは見たことのある光景ですが、生で体験するとまた違います(あたりまえか)。ざわめいた緊張感があったり、あまり値が上がらなくてしらけるときがあったり、価格を吊り上げる息詰まるビッドの攻防戦があったり。
結果はこちら>>
■この日のスターは、なんと5800万ポンドの値段がついたジャコメッティの歩く人、というブロンズ像でした。(ちなみにこの価格にサザビーズの手数料や保険などを加算した金額が、結果のページには載っているそうです。)
はだ単に数字がスゴイだけでなく、オークション・カタログに提示されていた希望・・・というか参考価格、かな。その金額の3倍以上のお値段がついたからです。
その日のバイヤー次第なのはわかりますが、それにしても、どんな作品が売れるのか、売れにくいのか、傾向みたいなものが垣間見られるような気がしました。
彫刻はけっこうな値段がついたなあ、とか。
たとえ有名でも、セザンヌの静物画あたりだと、世の中に出回っている(似たような作品の)枚数が多いせいか、イマイチ競りが盛り上がらなかったなあ、とか。
(もっともこれは素人判断で、バイヤーはもっとシビアに、作品の保存状態や署名のクオリティなども吟味した上で値段をつけているそうです。)
実際に買っている人たちは、ディーラー(代理人)だけでなく、おそらくご本人と思われるお金持ちもけっこういました。地味な田舎風のスーツのおじさんもいる一方で、いかにも!派手なブルーフォックスの毛皮のコートを着たロシア人とおぼしきご婦人がいたり、いろいろですね。
(日本人もけっこういました。円高の今なら、ふだんは手が届かない名作が手に入るかもしれませんものね。)
ちなみにオークションのあと、「商品」が置かれている楽屋裏の見学もしました。
何億円もするような絵画がその辺に無造作に・・・と言いたいところですが、そうではなかったです(笑)。一見そのへんに置かれているように見えるんですが、室内の空調もカンペキにコントロールされてるし、1メートルおきにCCTV(監視カメラ)があるし。
おまけに大物作品には、いちいちコワモテの守衛さんがついているんですよ。サザビーズの地下ギャラリー内だというのに、ね。
扱ってる作品を思えば、美術館と同じレベル(あるいはそれ以上)のセキュリティ対策をとるのもあたりまえですね。いや、ホントにおもしろかった。
貴重な体験をした、って感じでしょうか。。。
●オークション後
外に出たら、こんなモノを発見(笑)。

マンダリン・ダックのウィンドウなんですが、このやたら体格のいい香藤くんみたいなマネキンお兄さん、下半身に何もはいてないんですよ。。。
商品のトラベルバッグで前を隠してるだけなのに、ずいぶん堂々としていらっしゃる(笑)。ものすごくゲイっぽいテイストのディスプレイだと思うんですが、いかがでしょう?
って、嬉々として写真を撮ってるわたしも、わたしですね(爆)。