出直し、でしょうか (追記あり)

●熱が出て

一日、寝っ転がっていました。

そんなにひどい風邪ではないのですが、それでもだるくて辛くて、喉が痛くて、どうにも悲観的な気分に。

「つまんないよ~」
「いいから、布団に入りなさい!」

泣きごとを言って、小鳥さんに叱られました(苦笑)。



●海老蔵は

やっぱり降板、なんですね。

【南座12月「當る卯歳 吉例顔見世興行」配役変更のお知らせ】

昨日、半ば冗談で

「海老蔵が出ないなんてことになったら、玉三郎のお相手が出来るのは、世界中探したって孝夫さんしかいないじゃん!」

って言ってたんですが、まさか、本当にそうなるとは。

(あと数日しかない準備期間で玉三郎と息の合った芝居ができ、玉三郎が納得する立ち役で、かつ、すでにチケットを買っているファンを喜ばせることができる代役なんて、孝夫さん以外にあり得ませんから。)


海老蔵血まみれ 麻央「生きててよかった」

「おれは人間国宝だ」誰彼構わずケンカ…海老蔵の酒グセの悪さ

彼らしい豪快な飲みっぷり・・・なんて、とても思えない状態だったみたいですね。

表向きはもちろん、怪我で治療が必要だから、でしょうけど(それが嘘だとは思いませんが)、謹慎・・・あるいは自粛、という側面もあるんだろうなあ。

一年の終わりを彩る華やかな顔見世興行に、ほんのちょっとでも泥を塗るというか、スキャンダルのかけらも持ち込んで欲しくないという、主催者の思惑もありそうですよね。

海老蔵にとっても、公私ともに実り多い一年の最後にとんでもないケチがついてしまった、いきなり新妻を泣かせてしまった、文字通り痛恨のトラブルでしょうね。

失ったものは、信用。

それを取り返すのは、半端な努力では無理でしょう。

もちろん松竹にとって、今あたりに当たっている、まさに時の人の勢いを持っている海老蔵が出演しないというのは、興行的にとっても痛い。

痛いけれど、どうしようもない。

どんな事情があったにせよ、ここ一番の大舞台に穴をあけてしまった海老蔵の責任は、やはり免れるものではありません。

まずファンを、興行主を、失望させたこと。

それから、玉三郎に迷惑をかけたこと。

女帝にしてみれば、おそらく自らお相手に指名した・・・であろうお気に入りの海老蔵に、酒の席でのケンカが理由で(いや、どんな理由があっても)、大事な大事な舞台をすっぽかされたとなれば・・・その憤りたるや、想像するだに恐ろしいものがあります。

(完璧主義者の彼女・・・いや、彼は若い頃から、舞台のためにすべてを犠牲にすることが普通にできる人なので、六本木で朝まで飲んでいたという海老蔵に、どこまで寛容な態度を示せるものなのか? って感じです。)

そして、仁左衛門に尻拭いをさせたこと。

海老蔵個人だけでなく、市川家にとっては、またしても孝夫さん(ファミリー)に大変な借りを作ってしまったことになりますね。

真面目で苦労人の(そして病気持ちの)団十郎が、30を過ぎた息子の不祥事に平身低頭、奥さんとお嫁さんを連れて土下座せんばかりのお詫び行脚に行くと思うと・・・お気の毒でもう、たまらない気持ちになります。

いいお嫁さんもらって、仕事も絶好調で、やっとこれで跡継ぎ息子も独り立ち・・・って、ほっとした矢先の事件ですものね。

(孝夫さん自身はたぶん、いちばん鷹揚というか、「そういうことならしゃあないな、ええから、ええから」って笑って許しそう・・・かな?)


ニュース記事を検索してみると、海老蔵に関してはかなり厳しい論調が目立ちました。

あくまで彼は「傷害事件の被害者」なんですが、今回のことをきっかけに、最近あまり表沙汰になっていなかった彼の素行であるとか、酒癖云々が、再び派手に取り上げられているようです。

上手くいっているときは持ち上げるくせに、いったんイザコザを起こすと、手のひらを返すように非難を浴びせる・・・って、マスコミもけっこう勝手ですよね。

(かく言うわたしも、彼はどう考えても「君子危うきに近寄らず」ってタイプじゃないわよねえ、と嘆息したクチですが。)

若さ故の傲慢は、いかにもありそう。

褒めそやされて、ちやほやされて、調子に乗っていたところもあるのかも。

だけど、猛省を促すのは当然としても、海老蔵の天衣無縫の才能だけは潰されてほしくないなあ。

誰かさんの素晴らしい台詞をそのまんまパクるみたいで恐縮ですが、「慎重と臆病は違う」って、それだけは忘れないで欲しいですね。

男なら、奥さんを泣かせるな!

・・・とは、思っていますけど。



●ところで

「で、どうする?」
「いや・・・マジで参った・・・」

というのは、腐ったわたしと小鳥さんの会話。

「まさかの孝玉コンビで阿国&山三・・・!」
「今年の顔見世は、パスする予定だったのに・・・」

プレミアムがつきそうなチケット、まあ、かなりの入手困難が予想されますけどね(苦笑)、



●横浜で

手塚雄二さんという日本画家の個展をやってまして。

そごう美術館

もうすぐ終わってしまいますが、これがもう、言葉に尽くせないほど素晴らしい展覧会でした。

日本画というと、どうも若干地味な印象というか、きれいだけど奥行きのない、花鳥風月的なものを想像しますが、彼の絵は凄かった。

凄まじく孤高で、幻想的なのに大変リアリティのある、とても静謐な世界。

冬の木立の絵の前に立つと、そこからひんやりと冷たい霧が流れて来る気がして、思わず両腕を広げて深呼吸をしていました、わたし(笑)。

もし機会があれば、ぜひご覧になってください。

見て損はしないと思います。。。







☆追記☆

※歌舞伎トリビア・・・です(笑)。

上の記事で、海老蔵が孝夫さんファミリーに「またしても」借りを作って・・・と書きましたが、そこを何にも説明しなかったわたし、だいぶ不親切でした。

海老蔵は今から3年前にも、思いがけない怪我で(自宅のお風呂場ですべって転んだ・・・らしい)公演を休んだことがあります。そのときは、公演の最中だったんじゃないかな。

http://www.kabuki-bito.jp/news/2007/07/post_180.html

で、このときも、ぶっつけ本番で(公演の途中からなのであたりまえですが)急な代役を務めたのが、片岡仁左衛門と愛之助なのです。

『女殺油地獄』は長年、孝夫さんの持ち役というか、誰もが認める超!当たり役ですので、代役といってもむしろ「本家本元」が登場したようなものですが、らぶちゃん(=愛之助、爆)の『鳴神上人』は、急場で大変だったかも。

さて、京都の顔見世でらぶちゃんが再び、海老蔵の代わりに舞台に立つのが、『外郎売り』(ういろううり)。

そもそも(市川家の)歌舞伎十八番のうちで、市川家の人間以外が演じることって、あんまりないんじゃないかなあ・・・と思ったんですが、ここはイマイチ自信がありません(苦笑)。

ともあれこのお芝居は、めちゃめちゃ長~い、早口言葉みたいな台詞(口上)が有名。

オペラ「フィガロの結婚」の、あのフィガロの早口のアリアを連想しますね(笑)。

ともかく有名な、滔々と流れるような名台詞なので(今でも声優さんやアナウンサーを目指す人の練習に欠かせないテキストなんだそうです)、むろん間違える/とちるのは論外ですが、口跡さわやかに朗々と発声しなくちゃいけないわけで・・・関西歌舞伎出身のらぶちゃん、頑張ってね!

と、言うしかないなあ。

(ちなみにこの「外郎」というのは、中部地方のもっちりむちむちしたお菓子ではなくて、小田原で昔から売られているお薬です。)

早口の超絶技巧?は、こちらで>>

http://www.youtube.com/watch?v=azVjrOJRBPg

(市川団十郎の「外郎売り」、YouTube動画です)

あああ、らぶちゃんのこれ、見たいよお。。。



【26/11/2010 22:32】 オペラ・演劇・映画 | Comments (0)
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プロフィール

藤乃めい

Author:藤乃めい
ロンドン在住の自称☆ヘタレ甘々ほもえろ字書き(兼エッセイ&レビュー書き)。別名=ましゅまろんどん。

2008年秋より、出向で六本木に島流し中。

純愛☆官能大河ドラマ『春を抱いていた』をこよなく、果てしなく愛してます(笑)。岩城さん至上主義。寝ても醒めても岩城京介氏のことしか考えられず、日常生活に支障が出ることもしばしば(爆)。・・・いや、マジで。

常に人生破綻の危機に怯えつつ、今日も愛の溢れる純文学☆ほもえろ道の探求に精進してます(笑)。

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