●TBのお題から
「今年いちばん熱中したものって、何?」
なんだろう・・・?
熱中。
熱中かあ。
何かに思いっきり熱中するって感覚、ほとんど忘れかけているような(汗)。
うむむ、トシだよなあ。
しいて挙げれば、カメラと歌舞伎。
あまりに今さらすぎて、目新しいものではないですけどね。
(わたしの『春抱き』愛は、熱中という言葉で表現するのは適切でないと思うの。)
小説を書いたりサイトをいじったりというのは、大好きだけど「熱中」の対象じゃないよなあ。
熱中・・・う~ん。
一過性の急激な盛り上がり、という意味でいうなら、「半沢直樹」(笑)。
それからマーくん、でしょうか。
大活躍した今年の彼を応援する気になった、その盛り上がりは事実だけど、でもそれって
「熱中した!」
と呼んでいいものなのか、そこは疑問です(苦笑)。
結局、ないのかもね。
あは、さびしいものです。
●本日の大ニュース
そのいち。
本田くんのACミラン移籍が、やっとやっと正式に発表されました。
いやあ、長かった。
よかった。
「ホント? 今度は本当にホントだよね?」
ず~っと噂ばかり先行していて、ほとんど「ミラン行く行く詐欺」状態だったものね(笑)。
※移籍をめぐるうわさが飛び交うのは通常のことなので、誰かが悪いわけじゃないです。
だけど今度こそ、本当らしいです。
クラブの公式HPで発表されてるんだから、そうだよね?
すでに彼の名前入りのユニフォームが販売されてるらしいから、ホントだよね?(笑)
ああ、よかった。
本当に安堵しました。
二度とロシアから脱出できないんじゃないかと、冷や冷やしていましたから。
相思相愛のクラブへの移籍。
おまけに、背番号がナンバー10です。
ずっしり来る数字ですね。
インテルに長友くん、マンUに香川くん。
そしてちょっと時間がかかっちゃったけど、ミランに本田くん。
なんだかわくわくしてきます(笑)。
彼らの活躍がますます楽しみになりました。
●本日の大ニュース
そのに。
本田くんネタよりも、こっちのほうが一大事よ。
性別変更の夫婦の子で初判断性別変更の元女性と、精子提供の子は父子 最高裁初判断最高裁の判決には、正直かなり驚きました。
一審、二審と同じく、「嫡出」は否定されるだろうと思っていたからです。
まさかの逆転判決、といってもいいかも。
もっとも、裁判官もかなり意見が分かれたようです。
最高裁判決に携わった裁判官5人のうち、2人が反対。
3-2のギリギリ多数決だった、ということになります。
事の起こりは、こんな感じ>>
女性として生まれたものの、その性に違和感を覚えて、性変換をした人がいました。
元女性ですが、今は戸籍上の性も男性。
戸籍上はれっきとした男性ですから、女性と結婚することができます。
さてこの夫婦、子供がほしいと思いました。
といっても、(元女性なので当然ですが)夫には、精子をつくる能力はありません。
そこで第三者の精子を提供してもらって、妻が妊娠、出産。
待望の赤ちゃんが生まれました。
と、ここまではいい。
問題はその先です。
その赤ちゃんの出生届を出そうとしたら、役所でひと悶着ありました。
届けには無論、その夫婦の名前が、父と母として書いてあるのですが、
「ちょっと待ってよ」
とストップをかけたのには、お役所にも理由がありました。
戸籍を見れば、その夫が、実は何年か前まで女性であったことは一目瞭然。
生物学的には女性と女性のカップル。
「ってことはこの赤ちゃん、旦那さんの血を分けた子供ではあり得ませんよね?」
明白に、旦那さんの子供ではないとわかるのに、「嫡出子」として戸籍に載せるわけにはいかない。
・・・というわけです。
結局、赤ちゃんは非嫡出子ってことになり、出生届の父親欄は空白のまま。
「いや、それは変でしょう?」
民法によれば、
「婚姻関係にある夫婦の間に生まれた子供は、嫡出の推定を受ける」
はずなんだから。
・・・というわけで、訴訟になったんですね。
一審でも二審でも、裁判所の答えはノー。
「父親と子供の間に、血縁関係がないのは明白なのだから」
という理由で、この赤ちゃんが夫婦の嫡出子だとは認めて来なかった。
それがまさか、最後の最後、最高裁で覆るとはねえ。
本当にびっくりしました。
意外だとは思うけど、反対ではない・・・です。
すげえや、最高裁の英断だなあ、という気持ちがたぶん8割くらい(苦笑)。
残りの2割は、もやもやした取り残された感覚。
なんというのか、法律が果てしなく、現実についていけてない感じなのですね。
親子の関係というのは、血縁で定義されるべきものなのか。
血縁が基本となるのか、それとも血縁がすべてなのか。
そもそも嫡出子であること、それを認めたり否定したりすることに、どういう意味があるのか。
ひとつひとつ、大きなクエスチョンだと思うのです。
もっともっと議論されるべきだと思う。
ましてこれは、性同一性障害の話が絡んでくる。
「法律的に」男が女になったり、女が男になったりする事実を、みんなちゃんと理解してる・・・?
その結果なにが起こり得るか、まともに議論されてないのでは・・・?
性転換した人たちも、ふつうに結婚できる。
それはいいのですが、それを可能にした時点で、今日の裁判のような事例は想定できたのでは・・・?
男性が女性になり、男性と結婚したカップルだっている。
そういう夫婦が子供を望んだら?
その場合はさらに、代理母の問題も絡んできますよね。
ここもかしこも、法律の未整備ばかりが目につく。
世論も決して一枚岩とは言えないでしょう。
ものすごく複雑な問題だと思います。
さて、今回のケース。
これに限っていえば、最高裁の判断でよいのだと思いました。
夫婦が子供を望み、妻が子供を産んだ。
その妊娠・出産は二人の合意の上でのことで、夫はその子を自分の子として育てる気でいる。
精子ドナーが見知らぬ赤の他人なのか、親族の誰かなのかはわかりませんが、いずれにしても、その子の生物学上の父親が後で乗りこんで来て、
「俺が父親だ、子供を返せ」
などと揉める可能性はおそらく非常に低い。
なにより、この夫婦がすでに何年も、この子供を実際に育てている。
この子供にとってお父さんとお母さんは、目の前にいる夫婦しかいない。
この状況で、嫡出を認めて困ることってある・・・?
ないですよね。
婚姻中の夫婦のもとに生まれた子供に、嫡出の推定が働く。
それでいい、気がします。
これを、仮にですよ・・・?
妻が浮気をして、よその男の胤を宿したとしましょう。
夫はそれを知らず、生まれた子供を自分の子だと信じて可愛がり、養育する。
このケースでももちろん、嫡出子だと推定されます。
で、ある日、何らかのきっかけで妻の浮気が発覚したとしましょう。
今の時代はDNA鑑定をすれば、父と子の血縁関係は簡単に証明/否定できます。
「騙された! 自分の子だと思うからこそ、今まで育てて来たのに」
と夫が憤慨するなら、親子関係の不存在を裁判で確認することができる。
でも、妻の不貞が露見してもなお、子供との絆を維持する夫もいる。
「血は繋がっていなくても、この子は自分の息子/娘だ」
と、一緒に暮らした年月と愛情が、血縁の有無を凌駕するケースですね。
このケースと、今回の最高裁判決を受けた夫婦。
本質的には同じだと思うのですが、いかがでしょうか。
ひとつだけ、気になるのは。
今回のように、
「血は繋がっていないけど、あえてそれでも父親としての責務を果たす覚悟がある」
と宣言した人が、心変わりしたらどうなるの・・・?
という点です。
つまり、この夫婦の婚姻関係が破綻した場合。
※すべて仮定の話。
そのとき子供はどうなるんでしょうね。
両親とも、子供に愛情を持っていればいいけど、
「俺は関係ない。実は、血も繋がっていない(のだから責任は取らない)」
なんてことを、もしも夫のほうが言い出したら・・・?
嫡出推定を求めて裁判を起こし、最高裁で判決までもらったのに、それはないよ!
・・・って話になるであろうと思います。
「血縁は関係ない」
と主張して得た「本物の親子関係」の権利と義務を、あとになって都合次第で放棄するのはダメでしょう。
本物の親子関係は、そうそう切れるもんじゃないから。
このあたりも、法整備が必要だろうと思います。
●というわけで
キリがないので、この辺で。
またね。。。