●ねむい・・・
寒いですね。
雨も降ってるし。
そのせいか、湯たんぽらぶらぶの夜が続いています(笑)。
「どこのオバーチャンだよ?」
って思うけど、いいんだよなあ。
ほわほわと朝まで温かくて、けっこう幸せになれます。
じんわり。
●さて
これは何でしょう?

①カレー
②ハヤシライス
③ハッシュドビーフ
④ビーフストロガノフ
・・・さて(笑)。

①カレーうどん
②ほうとう
③味噌煮込みきしめん
・・・うは?(笑)

①芝海老と帆立貝のクリームパスタ
②バナメイエビと帆立貝のクリームパスタ
・・・え?
お皿のバラエティに欠けますが、そこはぜひスルーしてください。
クリスマス用のお洒落なテリーヌ(サーモンとほうれん草)ですら、和皿で出したもんなあ(汗)。
ふだん使いのお皿、あんまり多くないのです。
とほほ。
ちなみに、お献立。
正直、センスはあんまりありません。
「日本人だから許される」的な、アバウトな献立も多いのが現実です。
お料理は好きだけど、はっと気づくと緑の野菜がないとか。
副菜がみんな同じ系統(練りもの、豆腐系)とか。
そういうときもあるなあ。
「きのう何食べた?」のシロさんを見て、反省することしきりです。
彼の手料理はホントに、本当に理想的。
まじめに尊敬してます(笑)。
つかあのマンガ、ものすごく勉強になりますよね。
特別なものは何もなくても、なんというか、センスも彩りもバランスもいいのよね。
(あそこまで枯れなくてもいいんじゃないか、とは思うけど。)
調理も、上手に時短というか、手抜きも取り入れつつ、基本はしっかり。
ここはひと手間かけたほうが美味しい、って点はきっちり押さえてる。
完全に、プロ主婦だわ。
レベルが違いすぎてアレですが、理想の食卓として、見習いたいと思ってます(笑)。
●本を
少しだけ。
新参者 [著]東野圭吾著今さら感はありますよね・・・(苦笑)。
今おそらく日本で最も売れている、というか確実に売れる作家のひとり、東野圭吾。
ミステリー界の重鎮。
出版不況の昨今、数少ない勝ち組の代表格・・・でしょう。
(今年に限っていえば村上春樹や、「半沢直樹」の原作者、池井戸潤などが売れに売れているとは思うけど。)
日販 2013年の年間ベストセラートーハン 2013年 年間ベストセラーその東野圭吾の、2009年のヒット作。
2010年版「このミステリーがすごい!」首位にもなったのが、この「新参者」です。
今年やっと文庫本になったので、ようやく読みました。
ずいぶん長いこと待っていたので、ものすご~く期待してました。
期待して・・・もしかしたら、しすぎてしまったかも(苦笑)。
この本は、9本の短編からなる連作のような構成です。
今は「章」扱いだけど、元々はそれぞれが独立した短編として発表されたそうです。
舞台は、日本橋。
主に人形町、小伝馬町あたり。
わたし自身よく知るエリアなのですが、とても不思議な場所です。
都心ど真ん中で、思いっきりビジネス街でもある。
三越や高島屋を始め、デパートや高級店も多い。
東京駅などに近いこともあって、最近バンバン新しい高層マンションが建ってるエリアでもある。
その一方、めちゃくちゃレトロなのです。
昭和じゃなくて、江戸の雰囲気に近い。
三味線や行李を売る店があったり、古い道具屋や蕎麦屋があったり。
時代モノの江戸庶民の生活を彷彿とさせる、どこか懐かしい街並み。
古くさい商店街に暮らす人々の繋がりは深くて、人情味が多分に残っている。
そんな日本橋にやって来たのが、刑事の加賀恭一郎。
(彼が登場する作品はたくさんありますが、予備知識がなくてもこの本は問題なく読めます。)
所轄の刑事として、警視庁の捜査一課と共にとある事件の捜査に乗り出します。
離婚して日本橋で独り暮らしを始めた、45歳の女性の変死。
ストーリーは、
「煎餅屋の娘」
「料亭の小僧」
「瀬戸物屋の嫁」
・・・といった、日本橋に暮らすごく普通の人たちの生活に密着するところから始まります。
加賀がその界隈で聞き込む内容は、ほとんどは些細なことばかり。
保険の営業マンがスーツのジャケットを着ていたかどうか、とか。
犬の散歩に出た頑固親父がどういうコースを取ったのか、とか。
人形焼きを買ったのは今日か昨日か、とか。
なんで新しいキッチンバサミを買うのか、とか。
およそ殺人事件とは関係ないように見える、小さな市井の出来事。
そこに暮らす人たちの喜怒哀楽。
親子の絆や、友情や、その他いろんな関係が試され、切れたり繋がったりする。
「それのどこが、あの女の人の死に関係があると・・・?」
そう疑問に思いつつ本を読み進めていくのですが、これがねえ。
地味に、淡々と話が進むように見えて、ちょっとずつ事件の核心に近づいて行く。
やがて被害者の女性の人生が、性格が、希望と不安が、浮かび上がって来ます。
「ああ、なるほど・・・」
正直、派手なトリックもアリバイも、劇的などんでん返しもありません。
一応はフーダニットだけど、それ自体はそんなに重要じゃない(笑)。
真相はもしかしたら、拍子抜けにすら感じるかもしれない。
だけどそこに至るまでに、読者は大勢の登場人物に出会っているのですね。
その彼らの人生に関わり、彼らの感情に静かに共鳴している。
だから、結果を知って想いを巡らせる。
亡くなった女性に同情もする。
人情・・・というと、なんかちょっとチープな感じがするけど(苦笑)。
じんわりと滲む感傷というか、感慨というか。
それを味わうための小説、という気がします。
クライマックスまで盛り上がり続けるサスペンスならば、「容疑者Xの献身」のほうが数段上。
でも、この話は(殺人事件なのに)、「ちょっといい咄」みたいな味がある。
滋味があるっていうのかなあ。
本格ミステリとして読むなら、ちょっと物足りない。
現代社会の陥穽を描くというほど、えぐくもリアルでもない。
おどろおどろしい死体だの、殺人シーンの描写なんかゼロ。
言ってみればアレだ、ちょっと昔の時代小説。
江戸の街を舞台にした人情味あふれる捕物帳・・・とか、そんな雰囲気(笑)。
あるいは、小津映画みたいかも?
そんなわけで、東野圭吾の新境地・・・なのかもしれません。
あっさりと変化球、でも急所は押さえてるよ、的な。
絶賛されるほどかと言われるとわからないけど、面白かった。
(おそらく短編の積み重ねによる重層構造が、なかなかワザありだと評価されたのでしょう。)
こういうのもいいな、と思いました。
おススメ度 ☆☆☆
ミステリ度 ☆☆☆
エログロ度 ☆
読みやすい ☆☆☆☆☆
余韻 ☆☆☆
感動 ☆☆
●では、
またね。。。