歌舞伎情報 2015冬~2016春

●まずは

ちょうど千穐楽を迎えたばかりの、歌舞伎座の十一月公演から。

話題はただひとつ、でした。

歌舞伎座「吉例顔見世大歌舞伎」初日開幕

市川海老蔵の長男で、2歳8カ月の勸玄(かんげん)くん。

おさない彼の初お目見えが、なんといっても目玉でした。

何がすごいって、この子。

ひと月の公演=25日間せっせと、一日も休むことなく、きちんと舞台に出続けました。

熱を出すことも、嫌がって泣くことも、舞台で立ち往生することもなく、

「ほぃこしかんげんでござぃますぅ」

パパの隣りで正装でちんまり正座して、毎日ちょこんと頭を下げ続けた。

(途中からは、パパの真似をして白扇子の小道具つき。)

なんせ年齢が年齢です。

無事に完走したというだけで、本当に凄い。

周囲の大人のハラハラドキドキをよそに、まったく大したものです。

とにかく物怖じしない。

感情的に安定していて、肝が据わっているということでしょう。

声もよく通るし、なかなか見込みがある(笑)。

しばらく海老蔵のブログを離れていたわたしですが、今月ばかりは、

勸玄くんは今日も大丈夫だったんだろうか?」

それが気になって気になって、毎日チェックしていました(笑)。

今月の海老蔵はとにかく “親の顔” をしていた。

それも印象的でした。

歌舞伎座の舞台に上がるとなると、しきたりも全部ついて回るんですよね。

勸玄くんが初めて触れた歌舞伎の世界。

ほかの役者さんたちへのご挨拶まわり。

パパ=師匠へも、両手をついて「よろしくおねがいいたします」。

小さな子ではあっても役者である以上、衣装の着付けも(海老蔵の)付き人が担当する。

(母親や祖母もそこにいますが、仕事の世界には手は出さないのね。)

「しんじしゃん」

もともとよく知っているせいか、無邪気に懐いていて可愛かった。

付き人さんの膝の上で、すうっと寝てしまったりね。


今月の公演は、祖父の十一世市川團十郎の五十年祭。

つまり成田屋=海老蔵が主役です。

亡き父親のぶんも大役を仰せつかり、大先輩たちに囲まれて、本来ならそれだけでアップアップの状態でした。

それに加えて、幼い息子の初お目見え。

海老蔵とその家族にとって嬉しいだけではなく、相当なプレッシャーだったことでしょう。

いろいろ山のようにのしかかって、さぞ大変だったと思います。

無事にそれを乗り越えたのは、彼にとっても大きかったのではないか。

自分の父親の苦労もわかっただろうし、さまざまな面で成長したように見えました。

そして、勸玄くん。

まだ意味もわからないうちに、運命の第一歩を踏み出した。

いずれ初舞台を迎えるでしょうが、父子の試練はこれからです。

長いながーい道のりの始まり。

いつ、成田屋の重みに気づくのか。

いつごろから苦しみあがき、親を畏怖したり恨んだりするのか。

それを思うと苦しくなりますが、避けては通れないよなあ。

今月のお客さんたちは、それが見えるからこそ、無邪気な勸玄くんを見るだけでうるうるするのよね。

成田屋の御曹司。

せめて重圧に壊れてしまわない、タフな精神の持ち主でありますように。

ちょっとでも長く、彼がふつうの子供でいられますように。

無理かもしれないと思いつつ、そう祈らずにはいられません。







●十二月の歌舞伎座


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http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/435


女形の大役がずらり。

それを玉三郎と七之助で分け合うような印象です。

というか実質、玉さまが七之助にお手本を見せるような感じか。

立役のメインは松緑と松也

このごろの松也は本当に “キテる” よなあ。

あまり興味がなかったんだけど、最近テレビ番組で彼を見て、やや印象が変わりました。

せっかく風が吹いているのだから、彼には頑張ってほしいですね。







●十二月の京都南座


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http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kyoto/play/440


鴈治郎襲名スペシャルですね。

見どころは・・・前に書いたような気がするので簡単に。

個人的には、珍しいような気がする橋之助の狐忠信(吉野山)。

仁左衛門&オールスターキャストの土蜘蛛。

海老蔵が弁慶を、愛之助が富樫をつとめる勧進帳。

これは結構いけると思う。

というか、京都でこの二人が共演するのはとても嬉しいな。

(それ以外にも、愛ちゃんは出番が多い!)







●一月の歌舞伎座


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http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/460


ああ、ここでも橋之助は狐忠信をやるんだねえ。

おもしろそう。

吉右衛門さんの梶原景時は、現在の歌舞伎界では最高峰のはず、必見。

玉さまの茨木童子は見たことがない。

これはものすごく興味があります。

二条城の清正っていうのは、演目ごと知らない。

幸四郎さんがやるとなると、やっぱり重厚な感じじゃないかと(笑)。

鴈治郎と玉三郎の廓文章。

染五郎と芝雀の直侍&三千歳。

どちらも名作。

そしてどっちも、美男美女がやってナンボ、のお芝居ですね(笑)。

玉さまと孝夫ちゃんの廓文章を見慣れてるので、それ以上は全部・・・うん、その、あれだ。

微妙な気持ちになってしまうよ(汗)。

一方の染五郎と芝雀は、けっこうイケるだろうと思います。

染五郎の色悪。

うわあ、たまらん(笑)。







●一月の新橋演舞場


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http://www.kabuki-bito.jp/theaters/shinbashi/play/452


ポスター見ただけで行きたくなるんじゃないの、これ(笑)。

弁天小僧菊之助を海老サマ!

わお。

凛として美しい武家の娘として花道を登場し、呉服屋で婚礼前のお買い物。

商品をくすねてばれ、(実は男で盗人だと)その正体を暴かれて、かた肌脱いで開き直る。

「知らざあ言ってきかせやしょう・・・」

あの名台詞を、海老蔵の声で。

※彼はとんでもなく美声です。

うひゃあ。

意外に思われるかもしれませんが、海老蔵の女形はとてもきれいですよー。

ただ背が高いので、南郷力丸(お嬢さんのお伴役、実は泥棒仲間)のチョイスが大変です。

でも獅童なら大丈夫でしょう。

海老蔵の娘役は、もともとめったにない。

(役柄的には女ではなく、美少年が女装をしているという設定ですが。)

そのうちやらなくなると思うので、今のうちに拝んでおくチャンスかも。







●一月の浅草歌舞伎


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http://www.kabuki-bito.jp/theaters/other/play/445


恒例の、若手役者メインの浅草公会堂です。

錦之助が後見役というか、指導役というか、オジサマお目付け役。

なんといっても見ものは、三人吉三。

隼人がお嬢、巳之助がお坊、そして和尚吉三を錦之助。

非常に興味深いキャスティングです。

切られ与三を、まさかの松也

できるのか、と思いつつ、見てみたい気もするね(笑)。

わたしのイチオシ米吉がお富をつとめるそうですが、これにはちょいびっくり。

ふっくら童顔でお姫さまイメージの強い彼が、お富の蓮っ葉な、荒れた感じを出せるのか。

おもしろい挑戦になりそうです。

毛抜きの粂寺弾正を、板東巳之助。

左團次さんの豪快な演技を見てるので、あの細い子がやるのか、って思ってしまう(汗)。

想像がつかないから見てみたい。

そして、義経千本桜を若いキャストで。

いつの間にか20代役者の兄貴分におさまった松也が、いいところを持って行きます(笑)。







●一月の大阪松竹座


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http://www.kabuki-bito.jp/theaters/osaka/play/449


愛ちゃんスペシャルに、藤十郎ファミリー。

特別ゲストに中車、という感じでしょうか。

南座の顔見世(勧進帳)に続いて、愛ちゃんが歌舞伎十八番をやらせてもらえるのが嬉しい(鳴神)。

(でも鳴神、誰に教わるんだろう・・・?)

中車はまあ、がんばってくれ。







●二月のシスティーナ歌舞伎


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http://www.kabuki-bito.jp/theaters/other/play/466

愛之助、壱太郎が語る「第七回システィーナ歌舞伎」


面白いこと、やるよなあ。

毎年あたらしい芝居をやるのは大変だろうけど、愛之助が牽引して来た興行だ。

成功を祈る。







●四月の四国こんぴら歌舞伎


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http://www.kabuki-bito.jp/theaters/other/play/448


藤十郎ファミリーと愛之助、それに中車。

あれ、なんか一月の大阪と似たような顔ぶれですね(笑)。

仁左衛門の当たり役である「毛谷村」を、愛之助がやらせてもらうのがいいね。

愛ちゃんはさらに、封印切で鴈治郎の相手役もつとめる。

この数カ月はシスティーナ以外、ほぼソリッドに伝統的な大役が来るようです。

イロモノ配役も多い彼なので、これは実にめでたい(笑)。

いい傾向なので、飛躍の一年になりますように。







●というわけで

では、またね。。。


【27/11/2015 04:17】 歌舞伎2013~ | Comments (0)
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藤乃めい

Author:藤乃めい
ロンドン在住の自称☆ヘタレ甘々ほもえろ字書き(兼エッセイ&レビュー書き)。別名=ましゅまろんどん。

2008年秋より、出向で六本木に島流し中。

純愛☆官能大河ドラマ『春を抱いていた』をこよなく、果てしなく愛してます(笑)。岩城さん至上主義。寝ても醒めても岩城京介氏のことしか考えられず、日常生活に支障が出ることもしばしば(爆)。・・・いや、マジで。

常に人生破綻の危機に怯えつつ、今日も愛の溢れる純文学☆ほもえろ道の探求に精進してます(笑)。

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