最高裁の判決

●妥当だ

としか思えないよね。

これ。

大法廷って決まった時点で、こうなる気はしてたよ。

「再婚禁止期間」初の違憲判断 最高裁

女性のみ、再婚禁止期間がある。

男性にはない。

もともとこれは、男女平等の原則に反した規定だった。

「平等じゃない」

こと自体を否定する人はいないと思う。

じっさい平等じゃないもんね(笑)。

ただし、かつてはそこに 「合理性」「必要性」 があると思われてきた。

女性が妊娠していた場合、すぐに再婚しちゃうと、子供の父親がわからなくなるから。

子供にとって、ほんとうの父親が誰なのかわからないのは困る。

それは家族関係や相続にも影響する。

たしかに不平等ではあるけど、そこには妥当性があるって。

そういう考えかただったろうと思います。

でも今は、科学が発達したからなあ。

親子関係をはっきりさせる科学的な方法が、今は存在する。

一般的に普及もしている。

そういう世の中なのに、あいかわらず女性は離婚から6ヶ月は再婚できない。

「いったい何のために?」

は、当然の疑問ではないでしょうか。

今では、合理性も必要性もない時代遅れの規定だ。

なくなっていいよ。

最高裁の判断は、当然の帰結だと思います。


・・・って。

ここまで書いたところで、詳細を読みました。

再婚禁止期間「100日超の部分は憲法違反」

再婚禁止100日超部分違憲「早期に民法改正」

なんだ。

100日に短縮するってだけかあ。

ふーん。

法的整合性という意味ではそれでいいんだけど、なんかがっかり。

まあ、しょうがないのかな。

DNA鑑定を義務づけるわけにもいかないから、他に対策がないのかも。

しかし、ねえ。

※以下、単なる私見です。

合理性がないという意味では、180日も100日も本質的には変わらない。

本当に子供の父親がわからないときは、確認する手段が存在する。

親子関係をあとで認めたり、あとで否認するシステムもある。

要するに、ケシカランなんでしょうね。

「離婚した(された)女にすでに次の相手がいて、翌日にでも再婚できちゃうなんて許せない」

ふしだらな、という感情論。

その根底には、女性(だけ)に貞淑や清潔を求める価値観がある。

そうとしか思えないよ。

だって政府は、

「離婚した(された)男にすでに次の相手がいて、翌日にでも再婚できちゃう」

のはオッケーだと思ってるわけでしょう。

これがダブルスタンダードじゃなかったら、なんなの。

うむむ。


100日に短縮して、それで民法を改正しても、たぶんまた訴訟が起こるんじゃない?

そしてまた地裁から高裁を経て、何年か後には最高裁にたどり着く。

今から5年、10年後ですね。

その間にはおそらく、科学技術もさらに進歩してるでしょう。

DNA鑑定ももっとお手軽で、もっと確実になってるかも。

そしてまた、違憲判決が出る・・・かもしれない。

そうしたら政府はそのときまた、

「厳粛に受け止める」

といいつつ、じゃあ今度は30日に短縮しようか、なんて言い出すかもね。

そして民法を改正して・・・以下ループ。

なんだかねえ。

ここまでいくと、子供の父親が云々・・・が理由じゃないですよね。

イヤなもんはイヤ。

そういうこと。

女がすぐに再婚するのは、そんなにイヤなんかい(笑)。

男はいいのに?

ワケわからん。







●そして

夫婦別姓

こちらは、現在の民法の規定は「違憲ではない」という判決が出ました。

夫婦別姓認めない規程 合憲の初判断 最高裁

女性裁判官は全員が「違憲」意見 夫婦同姓の合憲判決

ああやっぱり。

正直にいうと、そうでしょうね、と思う。

いちおう言うと、わたしは夫婦別姓システムがあっていい、と思っています。

ものすごく強く推進するわけでもないけど、選択の余地はあっていい。

どうしても別姓がいいと望む人が、それを選ぶ自由があっていいと思う。

(欧米で広く行われているように、夫婦の姓をハイフンでつなぐ・・・みたいなのができたらいいと思う。
思うけど、でもまあ無理でしょうね。日本の風土には馴染まない。)


※以下、私見です。

個人的な感情を排して、条文を落ち着いて眺めてみる。

①憲法は、婚姻の自由を認めている。

②民法では、婚姻にあたっては夫婦どちらかの姓を名乗る、と規定している。

要は、②の規定が①を阻害しているかどうか、という話だ。

結婚を考えている男女のカップルがいる。

お互い自分の苗字に愛着があって、変更したくないと思っている。

妥協点が見い出せないので、婚姻届を出すことができない。

ずっと婚約(あるいは事実婚)状態がつづく。

たしかに、これでは結婚できません。

問題はそれが、憲法の保障する「婚姻の自由」の阻害に当たるかどうか。

当たらないんじゃないかな、とわたしは思っています。

理由は、わりとシンプル。

実は世の中にはこれ以外にも、結婚に関する(法律上の)条件はありますよね。

ある程度の年齢にならないと結婚できない、とか。

未成年の結婚には親の同意が要る、とか。

あまりにも近い血縁同士は結婚できない、とか。

重婚はできない、とか。

つまり、あれだ。

結婚について、民法は幾つかの条件を設定している。

「夫婦どちらかの姓を選べ」

というのも、そうした条件のひとつ。

どっちも選べないから結婚できないのは、たしかに気の毒ではある。

それが残念なのは事実だけど、自動的にイコール違憲、とはならないんじゃないかって。

それを違憲ならしめる社会通念の激変とか、科学の発達とかはないよねって。

世の中にそこまでのコンセンサスはないんじゃないかって。

「姓が変わると不便だから」というだけでは、少し弱いんじゃないかって。

そういうふうに思います。


もっとも、しつこいけど、夫婦別姓に反対はしてません。

世論調査などでも、選択的な夫婦別姓を認めてもいいんじゃないか、という意見は多い。

夫婦別姓を望む人たちの主張は、

①不便だから

②嫌だから

の二段構えです。

結婚する夫婦のうち、驚くべきことに96%が夫の姓を選んでいる。

(それを望む女性が多いのも事実だし、それを批判するつもりはまったくないよ。)

イエ制度の名残り、だよね。

夫の家に妻が「嫁入り」するのが、ながーいこと日本の風習だったから。

「だった」というか、今でもその感覚は健在でしょう。

それが日本の社会通念。

・・・なんですけど、それはつまり、女性が男性に従属していた長い歴史を反映してるわけです。

惰性。

構造的なバイアス。

歴史を根拠にされたら、女性のいい分は永遠に通らない。

そういう意味では、不毛な戦いかもしれないね。

うむむ。


今回、最高裁は①についてはある程度の理解を示した。

通称(としての旧姓)の利用をもっと拡大すれば、結婚した女性が味わう不便さは緩和できるって。

それはそうだ。

たとえば住民票や保険証、運転免許証にも通称を載せたら・・・?

そうすれば本人確認トラブルとか、ずいぶん減るでしょうね。

そういう方向に、議論がいってもいいと思う。

でも、問題は②ですよね。

今の姓名を変えたくない。

結婚はしたいけど、どうして自分の姓を捨てなくてはいけないのか。

その葛藤には、本来なら性差はないはず。

だけど現実には、このジレンマに直面するのはほとんどの場合は女性です。

その気持ちをどこに持っていけばいいのか。

答えは出ない。

夫婦別姓を実現する以外に、解決する道はない。

だけどそこには、「社会通念」の壁が立ちはだかる。

ねえ。

どうすればいいんだろう。




☆追記☆

今日の判決の全文はこちら。

再婚禁止期間について>>

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/547/085547_hanrei.pdf

夫婦別姓について>>

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/546/085546_hanrei.pdf

最高裁の判決の実物なんか、見たこともない人のほうが多いでしょう。

でも、最近の判例は意外と読みやすい。

ものすごく長いわけでもないので、お暇なかたは是非どうぞ。







●というわけで

以上、やや走り書きです。

では、またね。。。

【16/12/2015 21:41】 社会・時事ニュース | Comments (0)
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する
雑想記☆カウンタ
(counting since 3 Dec 2006)
Tokyo station clock
ゆすらうめ☆カレンダー
降順 昇順 年別 プルダウン

08月 | 2017年09月 | 10月
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
恋する香藤くん鯉の池
ゆすらうめ☆タグクラウド

Tohaku collection
お天気は?
プロフィール

藤乃めい

Author:藤乃めい
ロンドン在住の自称☆ヘタレ甘々ほもえろ字書き(兼エッセイ&レビュー書き)。別名=ましゅまろんどん。

2008年秋より、出向で六本木に島流し中。

純愛☆官能大河ドラマ『春を抱いていた』をこよなく、果てしなく愛してます(笑)。岩城さん至上主義。寝ても醒めても岩城京介氏のことしか考えられず、日常生活に支障が出ることもしばしば(爆)。・・・いや、マジで。

常に人生破綻の危機に怯えつつ、今日も愛の溢れる純文学☆ほもえろ道の探求に精進してます(笑)。

ブログ内検索
案内板




『春抱き』を大好きな方なら、どなたでもご自由にお持ち帰りください。リンク用バナーではありませんので、ご連絡不要。直リンクはご遠慮くださいね。
ブロとも申請フォーム
ヒマつぶしゲーム