●木曜日の朝は
衝撃的なニュースで始まりました。
http://www.lucianopavarotti.com/ (公式サイト)
Opera legend Pavarotti dies at 71Tenors lead tributes to PavarottiObituary: Luciano Pavarottihttp://news.bbc.co.uk/1/hi/entertainment/6981142.stmルチアーノ・パヴァロッティ。誰にも真似のできない、天賦の才を持ったテノール歌手です。・・・でした。
すっかーんと、どこまでも天高く突き抜けるような、朗々と明るいイタリアン・テナーの最高峰でした。曇りのない永遠の少年のような声、黄金のトランペット・・・って言うと変ですけど、でもホントにそんな感じなんですよ。
(黄金のトランペットってのは、本当は、マリオ・デル・モナコという別のテノール歌手に冠された愛称です。いわゆる三大テノールの一世代前の大スターだそうですが、彼を知らないわたしには、「黄金のトランペット」ってのはなぜか、パヴァロッティのことに思えてしまうんですね。)
それが、すい臓がんで、享年71歳。
先月、入院したというニュースをこのブログでご紹介したとき、まさかこんなことになるなんて、想像もしませんでした(とりあえず引退はしてたのですが)。年齢も年齢だし、あの体格だし、体のあちこちにガタが来ているのだろう・・・って、その程度にしか思っていませんでした。
それだけに、ショック。とりたててファンだという意識はなかったので(あまりにも偉大すぎて、そういう感覚はなかったです)、ここまでショックを受けてる自分に、我ながら驚いています。
彼の舞台は、東京とロンドンをあわせて、ずいぶん何度も見ました。一時は大変なブーム?になった「三大テノール」のコンサートも、2度ほど足を運びました。(当時はホント、個人的にバブリーだったんだなあ。苦笑。)
いちばん良かったのは、(月並みですが)やっぱりコヴェント・ガーデンで観た「トスカ」でしょうか。彼のお得意のアリアでは、ワールドカップで歌った「誰も寝てはならぬ」(トゥーランドット)が特に有名ですが、わたしはトスカの「星は光りぬ」、すごくいいと思います。
●パヴァロッティってね
歌手としては申し分ないけれど、俳優としては正直、「ちょっと・・・?」なんですよ(笑)。オペラ歌手というのは、まあ理想を言えば、ただ歌えるだけじゃなくて、役柄にちゃんと入っていける・・・つまり、お芝居ができないといけないハズなんですが。
なにしろほら、オペラ=「歌劇」ですものね。歌とお芝居、両方そろってナンボの世界。意図するところは、いわば歌舞伎みたいなものだと思っています。(・・・うう、でもそう思わない人もいるかも。)
いや、芝居が「下手だ」というわけじゃないんです(苦笑)。そうじゃないけど、どんなオペラのどんな役をやっていても、「ああ、パヴァロッティが演じてるなあ」って意識を、観てる側が忘れることはない・・・と、そんな気がします。あくまで私見なので、反対意見もあるかと思いますが。
(対照的に、同じように「超」がつくほど顔が売れていても、たとえばプラシド・ドミンゴは、役に没頭して演じるタイプ。そのせいか「これがあの、かの有名なドミンゴおじさんなんだな~」って、舞台の彼を見ていて感じたことはありません。)

その点、コンサートでのパヴァロッティは楽しかったです(笑)。すばらしい歌手というだけじゃなくて、一流のエンターテイナーなんですね。いつも、極上の時間を愉しめたと思っています。
パヴァロッティの性格がどうとか、まあ、裏話を少しくらい聞いたことはありますが、正直、わたしには関係のないことでした(笑)。すぐれた芸術家って、どこか非常識な部分があるものだという気がするし、わたしは彼の音楽性に、対価を払う価値があると思っていたので。つまりそれ以外は、求めてませんでした(苦笑)。なんというか・・・彼の人間性について、ジャッジしようとは思いませんしね。
まあ、そんなわけで。
パヴァロッティのいない(オペラの)世界というのは、すごくさびしいです。ひとつ、大きな灯りが消えてしまった感じでしょうか。・・・もう一度どこかで、あの声を生で聴きたかったなあ。
心からご冥福をお祈りします。いつかわたしが天国に行ったら、またそこであの歌声を聞かせてくださいね。
●パヴァロッティってね
歌手としては申し分ないけれど、俳優としては正直、「ちょっと・・・?」なんですよ(笑)。オペラ歌手というのは、まあ理想を言えば、ただ歌えるだけじゃなくて、役柄にちゃんと入っていける・・・つまり、お芝居ができないといけないハズなんですが。
なにしろほら、オペラ=「歌劇」ですものね。歌とお芝居、両方そろってナンボの世界。意図するところは、いわば歌舞伎みたいなものだと思っています。(・・・うう、でもそう思わない人もいるかも。)
いや、芝居が「下手だ」というわけじゃないんです(苦笑)。そうじゃないけど、どんなオペラのどんな役をやっていても、「ああ、パヴァロッティが演じてるなあ」って意識を、観てる側が忘れることはない・・・と、そんな気がします。あくまで私見なので、反対意見もあるかと思いますが。
(対照的に、同じように「超」がつくほど顔が売れていても、たとえばプラシド・ドミンゴは、役に没頭して演じるタイプ。そのせいか「これがあの、かの有名なドミンゴおじさんなんだな~」って、舞台の彼を見ていて感じたことはありません。)

その点、コンサートでのパヴァロッティは楽しかったです(笑)。すばらしい歌手というだけじゃなくて、一流のエンターテイナーなんですね。いつも、極上の時間を愉しめたと思っています。
パヴァロッティの性格がどうとか、まあ、裏話を少しくらい聞いたことはありますが、正直、わたしには関係のないことでした(笑)。すぐれた芸術家って、どこか非常識な部分があるものだという気がするし、わたしは彼の音楽性に、対価を払う価値があると思っていたので。つまりそれ以外は、求めてませんでした(苦笑)。なんというか・・・彼の人間性について、ジャッジしようとは思いませんしね。
まあ、そんなわけで。
パヴァロッティのいない(オペラの)世界というのは、すごくさびしいです。ひとつ、大きな灯りが消えてしまった感じでしょうか。・・・もう一度どこかで、あの声を生で聴きたかったなあ。
心からご冥福をお祈りします。いつかわたしが天国に行ったら、またそこであの歌声を聞かせてくださいね。