ゆく河の流れは絶えずして

●日曜日に

いきなり、哲学ってのもなんですが(笑)。

でもこの記事は、おもしろかったです。今の人たちは、傷つくこと、失敗することを極端に恐れてる・・・というのは、わたしも日常的に感じていたので、その理由の一端が、ほんの少しだけ見えたような気がしました。

特集ワイド: この国はどこへ行こうとしているのか 鷲田清一さん

ひと言でいえば、心に「逞しさ」がない、ということでしょうか。(蛇足ですが、別に自分がそれがあると思って、えらそうに見下ろして言ってるわけじゃないですよ~。)

なるほど、「免疫力」ねえ。。。

世の中がすっかりきれいになって、子供に害があるものをなるたけ排除して、安全に清潔に効率よく・・・そうやって親御さんが心を砕いて、大事に大事に育てたせいで、逆に「免疫力」が低下してる。トラブルを回避して生きてくるばかりだったので、いざ問題に直面したときに、対応の仕方を知らない・・・と。一理あるかもしれませんね。

取っ組み合いのケンカをしたことのないコドモに、どのくらい力を入れて殴ったらどのくらい痛いか、わからないように。すっ転んでケガをしたことのない赤ちゃんに、どうすれば被害を最小限に食い止める転び方ができるのか、知りようがないように。それが、精神面でもいえる、ということなのかな。

傷ついたことのない人には、傷の癒しかたややり過ごし方がわからない。だから、自分の傷には敏感だけど、他人に与える傷には鈍感で・・・それゆえ、極端に攻撃的になったり、極端に恐れたりするのかしら。

(わたし的には、ほとんど心を傷つけられることなく育つ人間なんて、実際にいるんだろうかって思いますけどね。でも、論理的には、納得できなくはないです。)

人づきあいそのものが、ひどく臆病というか、あっさりしてる・・・と思うときもあります。相手の人生に深く関わり合って、お互いを知りすぎたり、言いすぎて傷つけたり、そういうドロドロというか、どっぷりの重たい人間関係はイヤだって、最初から避ける人も多いですよね。びっくりしちゃうんですが、仮にも家族や恋人同士でも、なんだか希薄な関係で済ます人もいるようです。

(いや、そういう人間関係が素晴らしいとか、推奨してるわけじゃありませんが。でも何十年も生きてたら、そういうふうになっちゃう相手のひとりや二人、いそうなものだと思うので。。。)

ちなみに、(やや昭和的な?)どっぷり重苦しい人間関係と、それに傷ついたり、抵抗したり、逞しく葛藤したり・・・というテーマのマンガは、参考になるかもしれません。だってこういうマンガって、今はもうあんまり描かれない気がするもの。時代のニーズに合ってないのかな、と思ったりもします。

残酷な神が支配する (1) (小学館文庫)残酷な神が支配する (1) (小学館文庫)
(2004/10)
萩尾 望都

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イグアナの娘 (PFコミックス)イグアナの娘 (PFコミックス)
(1994/06)
萩尾 望都

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彼女の得意とするSF的なジャンルが、わたしは苦手なので・・・好きな作家か、と問われると、答えにつまる感じです(苦笑)。でも萩尾望都は、掛け値なしの天才だと思ってますよ~。

ついでに>>

ふと思い出したのは、この本(とそれを元にした映画)でした。

The Unbearable Lightness of BeingThe Unbearable Lightness of Being
(2008/10)
Milan Kundera

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存在の耐えられない軽さ存在の耐えられない軽さ
(2004/06/18)
ダニエル・デイ・ルイス ジュリエット・ビノシュ

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上記の記事の中で、「存在の乏しさ」というキーワードが出てきたので、「存在の耐えられない軽さ」・・・ってのは、少々短絡的な連想でしょうか(苦笑)。

チェコ出身の作家ミラン・クンデラの代表作で、出版当時(そして映画化当時)は、かなり話題になりました。世界的なベストセラーだったと思います。英訳されたものは、非常にわかりやすい単純な英文で綴られているので、洋書初心者にもおススメです。







・・・ただしそれは、あくまで英文としての難易度のお話(苦笑)。

小説の内容に関しては、学生時代のわたしがちゃんと理解していたか、かなり疑問です。もう一度、ちゃんと読み返してみたくなりました(笑)。今あらためて読んだら、「こんな話だったっけ?」ってびっくりしそうですけど。

※映画のほうは、当時ダニエル・デイ・ルイスにはまっていたわたしの好み、ストライクど真ん中でした。ジュリエット・ビノシュは・・・うう、えっと、ノーコメント(苦笑)。フランスの女優さんが大好きなわたしですが、どうも彼女だけは、一度もいいと思ったことがなくて。

それにしても、10代のころのわたしって、こんなとんがった?小難しい映画が大好きでした(苦笑)。

いわゆる、「知る人ぞ知る」ヨーロッパ・アートハウス系映画ひと筋で、ハリウッド大作なんて毛嫌いしてましたよ~。誰もが見たがるようなメジャーな映画を、心の底から、バカにしてたと言ってもいいかも(爆)。

・・・なんかね、それで「違いのわかる」オトナになったつもりだったのか、いっぱしの(芸術としての)洋画マニアを気取っていたのか。今となっては、そんな意固地だった自分(の頑なさ)がカワイイぜ。

今もたぶん、嗜好的にはさほど変わりませんので、マイナーなヨーロッパ映画を偏愛する傾向にありますが。でも今は、ハリー・ポッターだろうが、007だろうが、面白そうなら「主義主張」に関係なく、ほいほい安易に見に行きます(笑)。

あ、最後に(笑)>>

あぶな坂HOTEL (萩尾望都)

この記事にはちょっと、笑ってしまいました(笑)。そっか、偉大だとは思いつつ、萩尾望都は重たい、難解である、と感じてる人(食わず嫌いの人も含めて)は、わたし以外にもけっこういるんですね。それを確認できて、ほっとしました。

(ご存知のように、わたしは木原敏江さんの大ファンです。で、彼女が当時プチ・フラワーという雑誌にずっと連載をしてたので、わたしはプチ・フラワーを定期購読してました。その雑誌に、萩尾望都さんが同時に描いていたんですね。ファンではないといいつつ、彼女の代表作をけっこう読んでるのは、そのせいです。)

あぶな坂HOTEL (クイーンズコミックス)あぶな坂HOTEL (クイーンズコミックス)
(2008/03/19)
萩尾 望都

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これは、読んでみたいかも。

さて、果てしなく脱線したまま、この記事は終わります。。。


●もうひとつ

出版業界ネタを。

月刊誌 冬の時代 相次ぐ休刊、雑誌の今後は

なんとなく、不可避の流れという気がしますね。

情報ソースとしての機能では、月刊誌は絶対にネット(あるいは日刊紙、週刊誌など?)に敵いません。スピードで勝負できない以上、単にニュースを伝達するのではなく、それがどういうことなのか、なぜ起きたのかなど、分析や解説を提供しないといけないんだけど、でもそれすら、今はネットがやってしまう。あるいは、新聞や週刊誌がその役割を担ってしまう。

じゃあ、エンターテイメント(娯楽、ヒマつぶし)としての機能は?

というと、これも今や、インターネットやゲーム、携帯電話、テレビなど、新手の(しかも多様性のある)ライバルがどんどん出現して、マーケットを席巻してる。従来のライバル=新聞、週刊誌、文庫本ですね。携帯電話が出てきた時点で、あるいは携帯でメールが送れるようになり、ネットが見られるようになり、今やテレビまで見られるようになっちゃった時点で、勝負はついてるんじゃないかなあ。

ちょっと手持ち無沙汰なとき、電車の中でひとりのとき、人を待ってるようなとき。こういう時間をつぶすときに、今までなら月刊誌もオプションに入ってただろうけど(=つまり駅前の本屋さんでふらっと雑誌を買うような場合)、今はそれ、少ないでしょうねえ。

(読み物として、本当に純粋におもしろいのであれば、ファンは減らないと思うけど。)

で、最後がグラビア、カタログとしての機能。

雑誌がネットや新聞に勝てるのは、この機能だけじゃないかと、わたしは思ってます。今やネットでも、いくらでも芸能人ネタや商品情報が探せますし、キレイな画像もありますが・・・でも、人間はやっぱり、紙媒体のほうがいい(見やすい)と思うんじゃないかな、これに関しては(笑)。

だれか俳優さんのファンだったら、その人の記事やグラビアが載ってる雑誌は、欲しくなるものです(笑)。あるいは、女性ファッション誌みたいに、ほぼ商品カタログみたいな構成にするのも、ひとつの手段だろうと思います。服やジュエリーのきれいな写真とか、着こなしテクとか、お化粧の仕方とかになると、雑誌は液晶画面よりも、ずっと強いと思うので。

(え、ちがう??)

そんなわけで、わたしの勝手な意見ですが、月刊誌が雑誌として生き残るためには、最後の部分で突出するしかないような気がします。そこでしか手に入らない、魅力的なコンテンツ。それってけっこう、どのメディアにとってもいちばんのポイントだと思います(笑)。

ROADSHOW (ロードショー) 2008年 10月号 [雑誌]ROADSHOW (ロードショー) 2008年 10月号 [雑誌]
(2008/08/21)
不明

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・・・これ、まさに女性ファッション(ゴシップ)誌路線ですね(苦笑)。とても、映画雑誌とは思えない。う~ん、迷走してるなあ。

【21/09/2008 07:46】 書籍・マンガ | Comments (0)
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プロフィール

藤乃めい

Author:藤乃めい
ロンドン在住の自称☆ヘタレ甘々ほもえろ字書き(兼エッセイ&レビュー書き)。別名=ましゅまろんどん。

2008年秋より、出向で六本木に島流し中。

純愛☆官能大河ドラマ『春を抱いていた』をこよなく、果てしなく愛してます(笑)。岩城さん至上主義。寝ても醒めても岩城京介氏のことしか考えられず、日常生活に支障が出ることもしばしば(爆)。・・・いや、マジで。

常に人生破綻の危機に怯えつつ、今日も愛の溢れる純文学☆ほもえろ道の探求に精進してます(笑)。

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